暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第63話:希望を灯す大魔術
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た。天啓と言ってもいい。

 以前クリスがネフシュタンの鎧を纏って現れた後、あの鎧の出自などを了子らに訊ねたことがある。あれが二年前、運命のライブ会場で実験を行った際に持ち出されたものであると。

 その際に行われた実験、この場に集まった者達、そしてシンフォギアとフォニックゲインの何たるか。

 颯人の中で次々とピースが組み合わさり、一つの絵を描き出す。

 条件は、揃った。

「あ、応援――――!」

 どうやら未来も同じような何かに思い当たったらしい。覇気を取り戻した顔で弦十郎の隣へと向かった。

「ここから響達に私達の声を、無事を報せるには、どうすればいいんですか?……響を助けたいんです!!」
「助ける?」
「ここって学校の地下だろ? 藤尭さん、校内の放送用スピーカーとかにアクセスする事は出来ないのか?」
「それは……出来るぞ! 学校の施設がまだ生きていれば、リンクしてここから声を送れるかもしれない!」
「よしッ!」
「何をすればいいんですか!」

 朔也の言葉に颯人はガッツポーズをし、未来は希望を見出した。そして未来は、響を助ける為自分に出来る事をすべく名乗りを上げた。

 名乗り出たのは未来だけではなかった。

「待って、ヒナッ!」
「止めても無駄だよ。私は響の為に――――」
「私もです」
「え――――?」
「あたしも、あたしにも手伝わせてッ! こんな時、大好きなアニメなら、友達の為に出来る事をやるんだ!!」

 創世に続き詩織が手を上げ、更には先程まで泣き続けていた弓美も気合の入った目で声を上げた。

 彼女らの決意と友情に、颯人は内心で称賛を送りつつ指をパチンと鳴らした。

「オーケー! それじゃ一つ、悪党退治の大魔術と行こうじゃないか!」
〈コネクト、プリーズ〉

 颯人は魔法で小型通信機を取り出し一つを自分の耳に装着すると、もう片方を未来に手渡した。颯人が使った魔法に弓美達は驚いているが今は無視だ。

「未来ちゃん、用意が出来たらこいつで知らせてくれ。俺はその間に上で色々準備するから」
「準備?」
「こう言うのは演出が大事なんだよ、演出がね。その方が皆気合が入るだろ?」

 そう言って颯人はウィンクし、部屋を後にした。目指すは地上、奏達が戦っているカ・ディンギルの真下だ。

 地上に出た颯人は、ジェネシスの連中の目に見つからないようにスモールの魔法とブルーユニコーンを使って演出の為の準備を整えていく。

 その間、奏は颯人が生きている事に気付き大笑いしてメデューサ達を馬鹿にしている。良い感じに連中の気を引いてくれているようだ。お陰で準備がスムーズに出来た。

「あぁ、そっかそっか。お前演出に拘るもんな。オーケーオーケー。それじゃ今回はアタシが
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