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特殊陸戦部隊長の平凡な日々
第16話:新体制の幕開けー4
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の突入作戦は、クリスティアン率いる第301陸士部隊が正面から
ウェゲナーが率いる特殊陸戦部隊のファルコン分隊が裏口からの突入を担当する。

最上階への突入作戦はティアナの率いるイーグル分隊が、まずは屋上に上がりそこから突入する。
そしてゲオルグはイーグル分隊に同行する、と決まった。

このため、ゲオルグとティアナはイーグル分隊の隊員たちとともに、ルッツたちがビル内へ
侵入していった経路、すなわち地下水道からエレベータシャフトを通って屋上へと
上がっていくことになった。

ゲオルグを先頭にマンホールから地下水道へと降り、ルッツたちが開けた侵入口へと向かう。

「なんか、ヴィヴィオを見つけたときのことを思い出します」

「ああ、確かにあのときも地下水道だったっけか」

地下水道を奥へと進むと、エレベータシャフトへの入り口が見えてくる。
その脇には茶色い制服を着た男が立っていた。
ゲオルグが近づいていくと、男は背を伸ばしてゲオルグに向かって敬礼する。

「部隊長、侵入口はこちらです」

「ご苦労。 ルッツは?」

「2尉は屋上でお待ちです」

「そうか。 シャフトの中は飛行魔法を使っても大丈夫なのか?」

「問題ありません。 シャフト内部に魔力探知装置などは仕掛けられていません」

「了解した」

男に向かって頷くと、ゲオルグは後ろに立つティアナのほうを振り返った。

「俺は飛行魔法で先に上に行く。 お前たちは気を付けて上がってこい」

「わかりました」

ティアナが答えるとほぼ同時に、ゲオルグはシャフトの中へと入り屋上に向かって飛び上がった。
ティアナはその姿を見送ると、イーグル分隊の面々に向かって振り返る。

「さて、屋上へ急ぎましょうか。 私は最後から登ります」

ティアナの言葉にイーグル分隊の隊員たちは"はっ!"と声をそろえて応じた。
そして、ティアナは傍らに立つイーグル分隊の曹長であるエミリア・マイラーの顔を見た。

「マイラー曹長は私の前ね」

「了解です」

そう言ってマイラーは頷く。
しばらくして、順番がまわってくるとマイラーとティアナは隊員たちに続いて
エレベータシャフトの片隅にある梯子をのぼり始めた。

「あの、分隊長?」

5フロア分くらい上ったところで、マイラーがティアナに話しかけた。

「なに?」

ティアナは梯子を上る手を止めることなく、マイラーに返事をする。

「分隊長ならこんな梯子を上らなくても、アンカーガンを使えばさっさと屋上まで行けますよね」

「まあ、そうね」

「なんでそうしないんです?」

「私だけが先についたって意味ないもの」

「それだけですか?」

「あとは、分隊のみんなが転
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