105 狙われた護符の所持者
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「ごめん、待ったかい?」
「ううん、大丈夫よ、てか、時間まで10分もあるし・・・」
「はは、俺は遅刻嫌いでね・・・」
「じゃあ、一緒に色々と行ってみよう」
「うん」
二人は歩く。清水は温暖な地域の為、雪が降る事は滅多にない。
「いつも思うけど、ここは冬でも雪は降らないね」
「うん、三河口君がいた横浜は振ってたの?」
「あまり降らないよ。でも1年に1度、2月頃に降るけど、その時は一気に積もるよ。札幌に住んでる従姉は雪の中で大変だろうな」
「そうね、あ、富士山が雪被ってるわ」
清水からも見える富士の山は上部に雪を被っていた。
「凄いな、近くの御殿場とか裾野とか、山梨の身延や富士五湖は雪降り始めてるからな」
やがて二人は商店街の喫茶店に入る。
「それにしても名古屋の従姉のお姉さん、大丈夫なのかしら?」
「分からん、何の情報も来ていない。神戸や札幌の従姉にも事情は行き届いてるんだが・・・」
かよ子は成功感を持って帰宅した。
「只今!」
「お帰り、かよ子。合唱コンクール、お疲れ様」
「うん、私、自分で言うのも何だけど、おっちょこちょいしないで歌えたよ!それから杉山君が大野君と仲直り出来たんだ!」
「あら、あの二人が?良かったわね」
「独唱の所で大野君の声が出なくなって杉山君が代わりに歌ったんだよ。それがきっかけで仲直りしたんだよ」
「そうなの、良かったわね」
その時、ふと不思議な音が聞こえた。
《助けて・・・》
「え?」
「あら?」
「お母さん、今、『助けて』って聞こえなかった」
「ええ、聞こえたわ」
また、声が聞こえる。
《名古屋にいる羽柴さりです。赤軍と異世界の敵が攻めてきたわ。今すぐ来て欲しいの!》
「かよ子、これは隣の叔母さんの娘のさりちゃんの声よ!」
「う、うん、でも今すぐ名古屋に行け・・・?」
その時、ブラックホールのような穴が出現した。
「かよ子、これできっとさりちゃんの所に行けると思うわ。急ぎましょう!」
「うん!」
かよ子とその母は黒い穴に入って行った。
ブー太郎は漫画を読んでいる時、不思議な声が聞こえる。
《助けて、名古屋にいる杯の所有者の羽柴さりです。誰か私を支援して!》
ブー太郎は気のせいかと思った。だが・・・。
「な、何だブー!?」
すぐそこに黒い穴があった。
(そういえば護符の所有者って前に会った気がするブー・・・!!)
ブー太郎は勇気を振り絞って穴に飛び込んだ。
杉山や、その姉の所にも不思議な声が聞こえた。大野やまる子とその姉、冬田、そして隣町のすみ子達の所にも。それぞれが穴に入る。
「姉ちゃんも行くのか?」
「ええ、もちろんよ」
杉山の姉も護符の所持者の援護に向かった。
石松は三穂津姫と話す。
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