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魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第270話「遍く世界の盾となれ」
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ばされて後方にあった岩場に叩きつけられた。

「っづ……!」

 体を起こし、即座に横にずれる。
 寸前までいた所を、神の追撃が突き刺さった。

「ぉおっ!!」

「ぐっ……!」

 そこからの、薙ぎ払いが迫る。
 組んだ両手を薙ぎ払う腕に叩きつけ、反動で上に避ける。
 それでも、薙ぎ払う際の岩が当たってしまうが、無視して弓矢を構える。

「ぁあっ!?」

 だが、それは横から殴られた事で吹き飛ばされる。
 攻撃もギリギリ間に合わず、矢は頬を掠めるに留まってしまった。

「(体格差を何とかしないと……!)」

 振るわれる攻撃を躱し、動きを見極める。
 肉体ダメージを治せるため、徐々に動きを理解した分、被弾が減っていく。
 しかし、未だに決定打となる反撃は決められず、追い詰められていった。

「しまっ……!?」

 そして、ついに致命的な一撃を食らってしまう。
 再び壁に叩きつけられ、間髪入れずに首を掴まれた。

「終わりだ」

「ぐ、くっ……!」

 持ち上げられた体勢から、何とか反撃を繰り出そうとする。
 神力を込めた手刀及び蹴り、権能を利用した拘束を放つ。
 だが、その前に叩きつけられるように投げ飛ばされた。

「おおっ!!」

「ッ……!」

 反撃に出る間もなく、神から渾身の一撃が放たれた。
 “性質”を圧縮した事で世界の“意志”に相殺される事もなく、躱し切れない程の範囲で力の奔流が椿へと放たれた。

「いつまでも……嘗めるんじゃないわよ!!」

 一念発起。椿は一歩踏み込み、その力の奔流を真正面から受け止めた。
 足りない分の力を全て“意志”で補い、まるで当然のように相殺した。

「ぐっ……!」

 だが、それだけで満身創痍級の肉体ダメージを負う。
 手はもちろん、体中が余波でボロボロになる。

「ッ―――!」

 その体に鞭を打つように、椿は横に飛び退く。
 直後、神の追撃が寸前までいた場所を貫く。

「シッ……!」

 転じるように、椿は反撃に出る。
 迎撃の一撃を“意志”の下相殺し、肉薄する。

「ふっ、はぁっ!!」

 両手を防御に使い、脚を攻撃に使う。
 体術によって僅かな間攻防を繰り広げるが、その均衡は即座に崩れた。

「ふん!!」

 暴力的なまでの、腕の薙ぎ払い。
 その一撃はあまりにも強く、椿の相殺も空しく直撃した。

「油断したわね」

   ―――“花躯吹雪(かみふぶき)

 だが、椿はそのまま花へと変わり、神の攻撃は空ぶった。
 気が付けば、神の周囲には花が大量に舞っていた。

「くっ……!」

 数撃、椿は死角に回りつつ攻撃を放つ。
 それらを全て防
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