第8話
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に見えた。
ゲオルグは背後にいる3人を振り返ると、これからの動きについて話し始めた。
「俺が突っ込むから、援護射撃を頼む。シスター・シャッハはここで待機を」
「待ってください。 お一人で突入されるなんて危険すぎます。
私も突入させていただけませんか?」
シャッハはゲオルグに詰め寄った。
ゲオルグはわずかに考えたのち小さく頷いた。
「では、俺の後に続いてください。 しかし、十分に注意してください」
「わかりました」
1テンポおいて、ゲオルグは敵の集団に向かって床を蹴った。
タイミングをはかっていたシャッハも遅れずに彼についていった。
魔法によって身体能力が上乗せされたゲオルグは、ものの数秒で敵を
自分の間合いにとらえた。
無言でレーベンを袈裟斬りに振るい一人目の敵を気絶させると、
すぐ隣の敵に向かって横殴りにレーベンを振るう。
「・・・なっ!?」
"なんだ!?"と言おうとしたのであろうその男の言葉は、
ゲオルグの攻撃によって打ち切られてしまった。
(さすがですね・・・私もっ!)
瞬く間に2人の敵を倒したゲオルグの手腕に舌を巻きつつ、
シャッハは自身の決めたターゲットに向かって走る。
ターゲットまで5メートル。
シャッハは床を蹴り加速する。
姿勢を低く、鋭く突き進み、傍目には瞬時ともいえる短時間で己の間合いに
ターゲットを入れると、左手に握ったヴィンデルシャフトを振るった。
その衝撃によって飛ばされた彼女のターゲットは瞬時に気絶し、床に倒れ伏す。
シャッハはその様子を視界の端にとらえて確認しつつ、次のターゲットを探す。
(あとは・・・いましたね!)
事態の急変についていけておらず、おろおろとする2人の男を見つけると
彼女はもう一度床を蹴った。
一足飛びに2人の男のそばまで移動しながら、空中で上半身をひねった彼女の
視界の端、2人の男の向こう側に黒い人影が映る。
(あれは・・・ゲオルグさんですね)
男たちを挟んで向かい合う2人は、一瞬目線を合わせると互いに頷きあった。
(では私は左側の方を・・・っ!)
シャッハは二人の男たちのそばに着地すると、自分から見て左側の男に向かって
ヴィンデルシャフトを振りぬいた。
時を同じくして、シャッハと向かい合うゲオルグも自分から見て左側の男に向かって
レーベンを振った。
2人の攻撃はほぼ同時にそれぞれのターゲットに命中した。
そしてそのままの勢いで互いのデバイスは接近していく。
ぶつかり合おうとする直前、2人のデバイスは急停止した。
「お見事です、シスター・シャッハ」
「そちらこそ」
2人はそう言って微かに笑みを浮かべると、それぞれのデバイ
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