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Fate/WizarDragonknight
溶原性細胞
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ゾンになった人、元に戻せないんだよね」
「別に、悪い奴なんだから、いいじゃん」

 千翼はむすっと言った。だが、友奈は首を振る。

「違うよ。誰だって、他の誰かの大切な人なんだから。きっと、このアマゾンになってしまった人だって」
「……ふん」
「だから、私はこの悲劇を繰り返させないために、誰かの大切な人を倒す!」

 友奈はそう言いながら、ポケットからスマートフォンを取り出す。そのままアプリを起動させると、彼女の周囲に桜の花びらが舞った。

「だから私は、こんな、アマゾンなんて、絶対に止めて見せる!」

 彼女の体が、桃色に隠れて見えなくなる。霧散と同時に、勇者となった友奈が、ハチアマゾンへ挑みかかった。
 だが、ハチアマゾンは上空へ飛び上がる。ブーンという音とともに、それは一瞬で友奈の攻撃圏外へ出た。

「そんな……っ!」

 さらに、ハチアマゾンのヒットアンドアウェイ。友奈は一方的に攻撃を受ける他なくなってしまった。
 やがて、彼女はハチアマゾンを受けきれなくなり、地面に転がった。

「あ」

 他人事のような声を上げながら、千翼は友奈がハチアマゾンの餌食になる瞬間を眺めていた。
 そして、勝敗が決まる、まさにその時。

『ハリケーン プリーズ フー フー フーフー フーフー』

 緑の風が集い、魔法陣となる。それを突き抜け、現れたのは緑のウィザード。
 ソードガンを逆手持ちに、ハチアマゾンの脳天に叩き込んだ。

「___________!」

 突然の乱入に、ハチアマゾンは抵抗も許されずに地面へ投げられる。

「大丈夫?」
「ハルトさん!」

 形成が逆転し始めた。復帰した友奈も猛攻に加わり、ハチアマゾンを追い詰めていく。
 しかし、アマゾンの機転に、千翼は感心した。
 地面に転がる、死体(人の体)。それを盾にすると、ウィザードも友奈も攻撃の手を止める他がなかった。
 そして、それは一転攻勢の合図。両腕から生えた毒針を防ぐのに、二人は手一杯になった。

「千翼!」

 クトリに助け起こされるまで、千翼は自らが置かれていた状況が分かっていなかった。

「姉ちゃん……」
「千翼……」

 彼女の目が、千翼へ語っていた。
 むすっとした千翼だが、ため息とともに立ち上がった。ちょうどその時、すぐ目の前にウィザードが着地した。

「千翼くん? 速く離れて!」
「……」

 むっとした千翼は、クトリの手を離し、ウィザードの前に立つ。

「千翼くん!?」

 驚くのはウィザードだけではない。ハチアマゾンから千翼の真横まで退避してきた友奈も驚いている。

「どうして逃げないの!? 危ないよ!」
「うるさい……」

 千翼は、どんどん声が大
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