暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第269話「ただ突き進む」
[3/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
分断させた。
 如何なる“性質”の持ち主といえ、これで祈梨を無視して進む事は出来なくなる。

「ほざけ!」

 一人の神が、理力の槍を手に纏い、突貫してくる。
 それを、祈梨は落ち着いて障壁で防ぐ……が、

「容易く破りますか……!」

 その障壁は紙切れのように貫かれてしまった。
 即座にその手を蹴り上げ、理力で吹き飛ばす。

「……私は、神としてはそこまで強くありませんからね……。久しぶりに、人間らしく戦ってみましょうか……!」

 理力の槍を形成し、シュラインと同じ要領でそれを握る。
 “領域”の削り合いではなく、白兵戦で戦うつもりだ。

「ぉおおおおっ!!」

「ッ……!」

 再び“貫く性質”の神が仕掛けてくる。
 先ほどと同じように、障壁を展開する。

「“貫く”に特化しているようですが……止められない訳ではありませんよ」

 多重に展開した障壁は、その悉くが貫かれていた。
 だが、多重に展開した事で勢いを削ぎ、止めていた。
 理力は祈梨に届かず、障壁によってむしろ拘束される結果になっていた。

「はぁっ!!」

 一突き。しかし、それはただの一突きに非ず。
 “祈り”と共に放ったその刺突は、幾重もの槍となって敵を貫く。
 さながら、ショットガンを放ったかのように、神に穴が開く。

「あらゆる“世界”が、貴方達の侵略に抵抗しています。……その“祈り”を、私も背負っているんですから、負けるはずがないでしょう」

 そして、その刺突を起点に、既に用意していた“祈り”が発現する。
 横殴りの流星群のように、極光が次々と神々へと放たれる。
 さらに、祈梨を中心に極光が立ち上り、肉薄してきていた“天使”を纏めて呑み込み、最後に祈梨を中心に衝撃波を放って吹き飛ばした。

「さぁ……覚悟なさい!」









「ッッ……!!」

 一方、祈梨によって転移させられた司は、“早い性質”の神と戦っていた。
 “祈り”による行動はほとんど行わず、魔力による身体強化と“意志”のみで、“早い”攻撃を的確に捌いている。

「なるほど、無暗に隙を晒さないのは賢明な判断だ。だが……」

「っ……ぐ、ぁあっ!?」

 放たれた極光を防ぎきれずに、司は吹き飛ばされる。
 どの攻撃も“早い”ため、躱すのが間に合わないのだ。

「だからと言って、勝てる訳ではないぞ」

「それぐらい、わかってる……!」

 ()()()()、劣勢だと司は確信する。
 このままでは、ここからの勝ち筋は見えないだろう。
 やはり、天巫女の力とは切っても切れないのだと、司は心の中で嘆息した。

「本当、早いんだから……!」

 飛び
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ