暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga19-C本局襲撃〜7th wave〜
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「くっそ。おかしいと思ったんだ」
ルシル君の視線の先には幻兵が居るんやけど、胴体はやっぱり幻のようで何の抵抗も受けてへん。そやけどハンマーと、柄を握る右腕のみがデアボリック・エミッションの効果を受けてるように見える。つまり『幻やなくて本物か!』ってことになる。
「割と早く気付かれましたわね。その腕と槌はアーサーから借り受けた召喚獣ですわ。名前は興味ないので聞いてませんけど、腕だけこちらの世界に召喚しているそうですわ」
プリムスの言葉に彼女の方に振り向いてみれば、この強烈な魔力流の中でも平気そうに佇んでた。腕のように効果は受けてるようやけどダメージは入ってないみたいや。そう、全身を覆ってる魔力で完全防御してる感じ。デアボリック・エミッションの効果が切れて、改めて無傷のプリムスと対峙。
「お前が生前使っていた神器、パウォル・シュンボルムとセークーリタース・エストレリャ。信じたくはなかったが、やはりまさかの本物か・・・!」
「ええ、もちろんですわ。形が同じだけの紛い物など、このわたくしが身に着けるはずないでしょう?」
プリムスがティアラとネックレスを見せびらかすようにポーズを取ったことで、「ちくしょう! いや、まだだ・・・! まだそうと決まったわけじゃない!」ってルシル君が声を荒げた。
「ルシル・・・」『ルシル君・・・』
私たちとルシル君の間で何やら齟齬が発生してる模様。そやけどルシル君の様子からして聞いてもええのか憚れる。そやからアインスは冷ややかに「作戦変更だ。次はどうすればいい。プリムスを知っているのはお前だけだ」って、すぐに次の攻略法を聞いた。
私たちはプリムスを相手に広域攻撃を仕掛けることで勝とうとしてた。プリムスの幻術は強力で、こちらからの魔術は一切受け付けへん。そやから本体であり幻術に隠れてるプリムスを、ターゲッティングの必要性がない広域攻撃で幻術もろとも倒そうって作戦やった。
(たぶん、神器の効果とは思うんやけど・・・)
「・・・すまん。パウォル・シュンボルムは、相手の恐怖心を魔力に変換するというものだ。幻術でさんざん相手を恐怖させるからな。当時のプリムスは実質的に魔力が無限だった。セークーリタース・エストレリャは、俺たちみたいに広域攻撃でプリムスを斃そうとしていた者に対する効果、対広域攻撃魔力の防御と吸収だ」
(ホンマにピンポイントな効果やね・・・)
「当時から広域攻撃でないと倒せないと考えられていたのだな、プリムスという魔術師は。それで? 広域攻撃以外で勝つには創世結界だったか?」
「いや。奴の防御力を上回る攻撃なら普通に通用する。ただ、ターゲッティングをしないといけないから本物に当てられる確率も下がり、じり貧になって敗北という可能性が高いがな」
「もう作戦会
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