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リリなのinボクらの太陽サーガ
夜闇クライシス
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るなぁ」

めんどくさいことと言えば、もう一つの案件。ガンズ・オブ・ザ・パトリオット。こっちは今、ちょっとばかり手こずってる感じらしい。とりあえずリキッドの爺ちゃん達が中東でのテストを終えたという連絡は届いた。テストの結果はあまり芳しいものじゃなかったようだけど。

「SOPによる“精神の制御”……それを外せば今まで抑制、蓄積してきた感情が一気に溢れる……か。それじゃ、この計画の先には後遺症の出る兵士がたくさん現れるってことだね。後始末という言い方もアレだけど、その辺の準備も今のうちに用意しないと……」

結局の所、リキッドの爺ちゃん達が全てをゼロに戻しても、それで埋められていた部分が何とかなる訳じゃない。あるはずのものが無くなればそこは空虚なまま……むしろ今の世界の骨組み部分を失うのも同然だから、穴だらけになった世界は簡単に崩れちゃう。だから全てをゼロに戻したとしても、世界が完全に崩壊しないように補強する存在が必要になる。だからボク達は、破壊と新生を経た世界に足りないものを埋めなくちゃならない。それが、近い内に役目を終えるアウターヘブン社にいる者の務めだから。

「あ〜もう! 艦長になってから考えることがたくさんあり過ぎて大変だよぉ〜!」

ちょっと疲れてきたので、ぐでぇ〜っと体を伸ばす。ボクとしては身体を動かす方が性に合ってるから、こういう事務作業はぶっちゃけかなり辛い。でもやらないと仲間と情報共有できないし、ミッドにいる方が大変なのにちゃんと報告書を書いてくれるシオン達にも悪い。それに作戦や策なんていうのは失敗した後の事も考えておかないと、その指揮官はちゃんと仕事が果たせていない未熟者ということになる。ハッキリ言って危機的状況下で、希望的観測なんかしてる奴はただの愚者か、もしくは現実逃避してるだけ。それじゃいつまで経っても何の改善にもならないんだから。

「さて、と……ゲートキーパーが一基だけしか使えないなら、その上で作戦を練っておかなきゃね。救助もだけど、探索もしなくちゃだし……」

一息ついた後、ボクはエルザのクルーへ2時間後に作戦会議を行うことを通達した。ミッドにいる仲間のためにも、考えうる不安要素は出来る限り洗い出し、どう対処すればいいか伝えられるように。それが現地にいないボク達にできるせいいっぱいの助力だからね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


第1管理世界ミッドチルダ 北部
アウターヘブン社FOB シャロンの部屋

「……」

え〜っと、まず今の状況をまとめますと、目の前にシャロンさんの寝顔が見えます。

いえ、フーカも同じ布団で一緒に寝ていますが、それ自体は別におかしくありません。今、この部屋にいる最もおかしな存在、それは……

この私、アインハルト・ストラトスまでこ
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