夜闇クライシス
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……よくわからないけど“正義の味方”とは、そういうものらしいし。
「それじゃ、今伝えられることは全部伝えたし、後でまた来るよ」
「地球か、管理局か……かぁ。まあ、世界の状況を教えてくれたのは事実やし、ありがと。それでレヴィちゃんはこれから何するん?」
「ん〜、ナイショ♪」
人差し指を立てて口元に持っていく仕草をすると、はやてんはなぜか頬を赤らめて、「レヴィちゃんがそういう仕草するの、あざと可愛すぎて卑怯や」と呟いた。
やることも済んだので待合室を後にしたボクはエルザの艦長室の席に座ると、今朝の内にジャンゴさんにメールで送った昨日の報告について、彼なりの意見が書かれた返答メールを確認する。
「ふんふん……やっぱりジャンゴさんもそう考えたか〜」
ポリドリには分身体が複数いる、という情報からボクとジャンゴさんはポリドリの動きについて一つの予想を立てていた。ポリドリはオーギュスト連邦の管理局に対する敵対感情を煽り、大戦……ううん、虐殺を起こそうと画策している。そのため連邦に加盟したか、これからしようとしてる世界に対し、管理世界に対する攻撃意思を扇動してくる可能性があった。
ネットワークが普及した今、ヘイトスピーチなどで民衆を扇動することは割と簡単になってしまっている。要は腐ったマスコミと同じく、情報を意図的に歪めて敵対感情を育ませるというもの。ただ、これは民衆に怒りの爆弾を埋めてる段階……だから次に何かしらのきっかけがあれば、この爆弾は一斉に爆発する。
ポリドリにとって、人類側の戦力が団結する事態は望ましくない。だから管理局とオーギュスト連邦が決して協力しないように仕向けてくると思う。ヒトの報復心をかき乱して、大きな争いを生み出すやり方がポリドリの嗜好らしいし。
「となると次は、オーギュスト連邦に何かちょっかい出してくる可能性があるなぁ。ただ、イモータルやアンデッドが攻撃してきた所で、管理世界への報復心の扇動にはなりにくい。きっと一目で管理世界のものだとわかる何かを使うだろうけど……」
そういえばサクラと同じ施設で誕生したフェイトのクローンが連邦のどこかにいるんだった。もしかしてその子を利用してくる可能性が? いや……確証も無いのに疑っても仕方ない。それに全然違う方法を使ってくる可能性もある。なんにせよ、重役が集まる時があれば敵にとって絶好の機会になるから、連邦の人達に会談なんかをする場合は警戒を強くするように言っておくべきかな。例えば近い内に行われる、地球と連邦の会談なんかは襲撃フラグが目に見えてるし。
「敵の襲撃タイミングに関してはここまでにしとこう。次はポリドリの分身体の力についても考察しておこうかな」
恐らく、ポリドリは超能力を基にした戦法が主軸だ。故にそれを一時的にも封じられたら
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