第一章
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強い彼女
前田美里は部活は茶道部だ、だが。
喧嘩ではそれこそヤクザ者どころか虎やライオン相手でも勝てるのではないかと言われる位強い、実際に身体測定ではいつもプロレスラー並の測定値を出し。
陸上部顔負けの7能力だ、当然体育の授業ではいつもとんでもないことをしてのけている。そんな彼女にだ。
交際相手の渡真利光弘はこう言うのだった、背は一五〇位で少し眠そうな目で長い黒髪を後ろで束ねている中学一年の様なスタイルの彼女に。
「お前茶道部だよな」
「そう」
美沙とは光弘にクールに返した、黒髪をショートヘアにしていて一七〇程の背ですらりとしたスタイルと小さく優しい感じの目で同じ生年月日で同じ高校に通う彼に。
「茶道大好き」
「けれど何でそんな身体能力なんだ？」
このことだ、光弘は彼女に一緒に下校中に尋ねた。彼の部活はバレー部でレギュラーとして活躍している。
「一体」
「その訳知りたい」
「知りたいな」
即刻返した。
「絶対に」
「じゃあ今度私の家に来て」
美沙とは光弘に言った。
「それでわかるから」
「そうなんだな」
「そう、私の秘密が」
「別にサイボーグじゃないよな」
「違うから」
こう言ってだ、美里は。
少しむっとした顔になって光弘の顔に手を伸ばして頬を抓った、すると。
光弘はそれがあんまりにも痛いのでこう返した。
「ちょっと待て、痛いって」
「痛い様にしてるから」
「って何で指の力だよ」
「右手も左でも片手指立て伏せ二〇〇出来る」
「プロレスラーかよ」
「懸垂一〇〇回、あとヒンズースクワット五〇〇〇回」
「両方共レスラー並だよな」
光弘は思わずこう返した、指を離した彼女に頬をさすりつつ。
「リアルで」
「そうなの」
「ああ、女子プロレスラー出来るな」
そこまでのものがあるというのだ。
「本当に」
「けれど茶道部」
「それかがわからないんだよ、けれどな」
「私のお家に来れば」
それでというのだ。
「理由がわかるから」
「そうなんだな」
「今度うちに来て」
また光弘にこう言った。
「そうして」
「じゃあお邪魔させてもらうな」
「ええ、宜しく」
こう言うのだった、光弘は黒の詰襟で美里はえんじ色のスカーフのセーラー服姿だ。二人共高校生にしては少数になっている制服姿だが二人が通っている八条学園高等部ではこうした制服もあるのだ。
それで次の日曜日にだった。
光弘は美里の実家、芦屋市彼が暮らしている神戸市東灘区の隣のそこにある美里の家に行った。すると。
和風の上品な屋敷で庭も広かった、壁も立派だ。
その家の玄関のチャイムを鳴らすとだった。
上は白の着物下は黒の袴姿の美里が出て来て言ってきた。
「い
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