第一章
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何もわかっていない女
太嶋朝子は学者である、その職業から頭がいいというイメージがあるが。
この女のネットでの評判は非常に悪い、頭がいいという話は何処にもなく。
「こいつまた馬鹿言ってるな」
「というか馬鹿なことしか言わないな」
「何処まで馬鹿なんだよ」
「何度言われてもそのこと頭に入ってないよな」
「従軍慰安婦は強制じゃないって何十年言われているんだ」
太嶋がテレビに出る様になってから常に言われていることである。
「いつも言われていてな」
「それで何でわからないんだ」
「おかしいだろ」
「何でいつもわからないんだ」
「本当にな」
「学者なのに物事検証しないのか?」
学者という職業なら絶対にしなければならないことだがというのだ。
「それおかしいだろ」
「歴史のことも社会のことも言ってること変わらないしな」
「女の権利がどうとかってことも」
「こいつ本当に学者か?」
この言葉がネットで本気で出ていた。
「実は違うんじゃないか?」
「学者なのに物事検証している素振りないしな」
「言ってることが全然論理的じゃないしな」
「本当に馬鹿じゃないのか」
「馬鹿でも程があるだろ」
「大学の教授って嘘じゃないのか」
多くの者が本気て疑っていた、そうして。
太嶋のテレビでの発言を聞いていつも思うのだった。
「また言ってるな」
「おかしなことしか言わないな」
「何度言われても考え変えないな」
「本当に学者かよ」
「おかしいだろ」
「学者ってのはこんなのでもなれるのか?」
こう言っていくのだった。
「こんなの一般社会じゃ絶対に通用しないぞ」
「あの程度で通用する世界って何だよ」
「日本の学者っておかしだろ」
「いつも日本こき下ろしてフランスやスウェーデンの話するけれどな」
太嶋が好きとしか思えない国の話もされた。
「日本は平和じゃない、軍備は無駄とか言ってな」
「それもいつも言うよな」
「慰安婦とか女性の権利とかの他に」
「あと与党がどうとかな」
「今の日本はおかしいとか言ってな」
「けれどな」
それでもというのだ。
「フランスって徴兵制だぞ」
「日本の自衛隊志願制だぞ」
「あそこ軍事大国だぞ」
「核兵器持ってるぞ」
この事実が指摘された。
「兵器輸出してるぞ」
「自衛隊兵器輸出していないぞ」
「太嶋そのこと知らないのか?」
「あの国の歴史も知らないのかよ」
「フランスずっと軍事大国だったぞ」
それこそフランスという国が存在する様になってからのことだ、フランスは欧州の大国であり軍事大国でもあり続けているのだ。
「ナポレオンもいたしな」
「ブルボン朝の頃だってかなりの軍隊だったぞ」
「国歌だって戦争の歌だぞ」
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