暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga19-B本局襲撃〜6th wave〜
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ローブを身に纏い、フードで素顔を完全に覆い隠している男性。身長はそれほど高くないと思うけど、170pはありそう。
「あなたがT.C.のリーダーであることは確かなの?」
シャルちゃんがそう問い質すと、リーダーという人はコクリと小さく頷いた。そんな彼にシャルちゃんは「結構。なら大人しく投降しなさい。まずはフードを外して素顔を見せなさい」と言ったけど、リーダーは無言で佇んだままで、従おうとはしなかった。
「指示に従いなさい」
右腰の鞘から“トロイメライ”を抜き、左腰の鞘から“キルシュブリューテ”を抜いたシャルちゃんは、「今すぐに武装解除しなさい。これが3度目の警告」と言いながら二刀もカートリッジをロードした。私も“レイジングハート”をエクセリオンモードで起動しているし、ブラスタービットも最大の4基を展開中で、リーダーを包囲させている。
「高町なのは一等空尉です。お願いです。投降してください。あなた達は確かに悪事を働いていますが、根っからの悪者とは思えないんです。何か事情があるんですよね? もし悪事以外で手助けがあることがあれば教えてください」
『え? なのは・・・?』
『ごめん、シャルちゃん。T.C.のやっている事が、あの事件と重なっちゃうんだ。闇の書事件の八神家と、PT事件のテスタメント――ステアちゃんと・・・』
はやてちゃんを“闇の書”の呪いから救うために、魔導犯罪者をこれでもかというくらいに襲撃したヴィータちゃんたち守護騎士。死にゆく自分を救うために“ジュエルシード”を求めて、管理局と敵対したステアちゃん。どちらも誰かの命のための悪事だった。“T.C.”も似たような事件を起こしているから、もしかするとって思うんだ。
『でもだからって情を移さないようにね。魔術師はエクリプスウィルス以上に危険な存在なんだから』
『うん、判ってる。ちょっとだけお話させて?』
『判った。でもまずは拘束してか――』
『緊急事態発生! 緊急事態発生! 第1から第3拘置所にて脱獄が発生! 繰り返します! 第1から第3拘置所にて脱獄が発生! 手の空いている魔導局員は至急確保を願います!』
「「えっ・・・!?」」
シャルちゃんとの念話でそんなことを話していたら、トレーニングルーム内にそんな内容のアナウンスがこだました。本局で脱獄なんて私の知る限り前代未聞だ。驚いてた私とシャルちゃんの視線は自然とリーダーの方へ向かった。
「これ、あなた達の仕業・・・よね?」
「・・・」
「沈黙は肯定と取るよ? いいね?」
シャルちゃんの最後通牒を受けたリーダーは小さく首を縦に振った後、両手に白銀色のオートマチックピストル(短い銃身下から垂直にフォアグリップは伸びてる)を携えた。いきなり出現したことでアレ
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