第四章
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「それはね」
「そうでしょ」
「そう思うわ」
「あのワンちゃん雑種に見えないでしょ」
「毛並みも奇麗だし」
「多分あの奥さんブラッシングもね」
それもというのだ。
「ちゃんとしてあげてるのよ」
「それで毛並みもいいのね」
「ちゃんとご飯あげて」
そうもしてというのだ。
「大事にしてあげてるから」
「あんなに毛並みもいいのね」
「それでリラックスしてる感じだったわね」
「ストレスもないみたいね」
「犬の生まれも人の生まれと一緒よ」
雑種でも血統書付きでもというのだ。
「あの子達もね」
「そうよね」
「幾ら生まれがよくてもね」
「性格が悪いと意味ないわね」
「そうした人いるでしょ」
「犬もね」
娘も答えた。
「そのことは」
「だから性格がいいから」
「雑種も何も関係ないわね」
「そうよ、じゃああんたもお母さんもね」
「生まれに関係なく」
それでというのだ。
「いい人になる様にね」
「していくことね」
「そう、大事なことは」
「人も犬も性格」
「生まれじゃないわ」
「そういうことよね」
「ただね」
母は娘にこうも言った。
「やっぱりね」
「ああ、煙草ね」
母の言いたいことはわかった。
「それは」
「お母さんも賛成出来ないわ」
これはというのだ。
「本当にね」
「身体に悪いから」
「そう、煙草はね」
これはというのだ。
「どうしてもね」
「そうよね、私もね」
「そう思うでしょ」
「ええ」
こう母に答えた。
「煙草については」
「それはね、止めることに苦労するっていうし」
「余計によね」
「注意して」
そしてというのだ。
「出来たら最初からね」
「吸わないことね」
「それが一番よ」
「そうね、やっぱりね」
彩菜も頷いた、そうして実際に彼女は煙草を吸わなかった。そして一年後静から笑ってやっと煙草を止められたと言われた、その横でソフィアが楽しそうに尻尾をぱたぱたと振っていてマロンと遊んでいた。
雑種が何だ 完
2020・11・25
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