第1試合
【第1試合】 VSグレート・ザ・屍豪鬼(1)
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を運んできてくれるたあのお。ご苦労さんじゃい」
グレート・ザ・屍豪鬼は意地の悪い笑みを浮かべながら、ボサメガネ少女に向かって手を伸ばす。
ボサメガネ少女はとっさに身体を起こし、涙目になりながら後ずさりする。
「往生際が悪いぞい」
グレート・ザ・屍豪鬼から必死に逃れようとするボサメガネ少女だが、無情にもグレート・ザ・屍豪鬼に捕まってしまう。ボサメガネ少女の細腕が、グレート・ザ・屍豪鬼のごつごつの手に掴み上げられた。
悪行超人と人間の少女。どんなにボサメガネ少女が抵抗しようとも、グレート・ザ・屍豪鬼から逃れることは不可能である。赤子の手を捻るよりも容易く、グレート・ザ・屍豪鬼はボサメガネ少女からマッスルジュエルを奪い取った。
「シゴシゴシゴッ! やった、やったぞお! 遂に手に入れたぞい、マッスルジュエル! これで叶う! 新生d.M.p、デヴィル・メイキング・プラントを結成できるわい!」
グレート・ザ・屍豪鬼は、まるでポイ捨てをするかのように、ボサメガネ少女を放り投げた。そして、マッスルジュエルを見つめながら、誇らしげに笑い上げる。
「マッスルジュエル! なんて可愛らしい姿じゃあ。舌を出して、まぶたを引き下げていて……ってえ! なんじゃい、こりゃあぁ!」
グレート・ザ・屍豪鬼の手には、あかんべえをしているミーノの人形があった。
「シュラスコ忍法、変わり物の術! ですぅ」
胸を張って大威張りするミーノを、グレート・ザ・屍豪鬼は苦々しく睨みつけながら、大きく舌打ちをした。
「いつの間にすり替えよったんじゃあ、あんの小娘めがぁ! ふざけよって! マッスルジュエルはどこじゃい!」
キョロキョロと周囲を見回すグレート・ザ・屍豪鬼の目に、猛ダッシュでその場を離れて行くボサメガネ少女の姿が映った。
「お願いですぅ! それを持って、遠くに逃げてくださいですぅ!」
ボサメガネ少女に向かって叫ぶミーノを見て、グレート・ザ・屍豪鬼はあかんべえをしているミーノ人形を、ミーノ本人に投げつけた。怒り混じりのグレート・ザ・屍豪鬼が放ったミーノ人形は、とてつもない勢いの剛速球となって、ミーノに被弾した。
「きゃああぁぁッ! ですぅ!」
ミーノは思い切り吹き飛ばされ、地面を転げまわる。
「ミ、ミーノちゃん!」
ボサメガネ少女は立ち止り、ミーノの方に向き直る。
「シュラスコ族のお嬢ちゃんへのお仕置きは、これくらいにしといてやろうかのお。次は貴様だ! 人間のお嬢ちゃんよお!」
グレート・ザ・屍豪鬼の右腕のブラッディ・バンブレが、鉛筆ほどのミニサイズになる。
「超手加減版、しごき桜・乱れ咲きの刑!」
極小サイズのブラッディ・バンブレが生み出した衝撃波
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