第1試合
【第1試合】 VSグレート・ザ・屍豪鬼(1)
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力授与の儀式を始めましたですぅ……」
呆けた顔のミーノは、そっと呟いた。
「な、なんじゃとぉ! ふ、ふざけるなぁ! こんなもの、儂が止めてくれるわあ!」
そう言ってグレート・ザ・屍豪鬼は、マッスルアフェクションの球体に掴みかかる。
“ぐ、ぐぎゃあああぁぁぁあああッ!”
グレート・ザ・屍豪鬼は苦痛の叫びを上げる。グレート・ザ・屍豪鬼の手はぶすぶすと焼けただれ、煙が上がっている。
「マッスルアフェクションは悪を浄化しますですぅ。なので、あなたのような生粋の悪行超人が触れると、肉体ごと消されてしまいますですぅ」
「そ、そういうことは早く言わんかい! 危うく儂が消し飛ぶところじゃったぞい」
グレート・ザ・屍豪鬼は両手をフーフーしながら、涙目になってミーノを睨みつけた。しかしミーノはグレート・ザ・屍豪鬼の睨みに気がついていない様子で、ボサメガネ少女を包んでいる球体をぼんやりと眺めながら、口を開く。
「そもそも、レディのお着替えを邪魔するなんて、失礼千万、不届き至極、不埒の極み。天罰が下るのは当たり前なのですぅ」
「き、着替えじゃとお?! いったい、何がどうなっとるんじゃい!?」
グレート・ザ・屍豪鬼は頭の中が“?”でいっぱいになる。困惑するグレート・ザ・屍豪鬼を尻目に、赤い球体の中から、ボサメガネ少女の声が聞こえてくる。
「え? 何? 何これぇ?!」
グレート・ザ・屍豪鬼と同様に、ボサメガネ少女も困惑していた。
「な、なんでぇ? どうしてなのぉ? ……やんッ! ふ、服が脱げちゃう! 勝手に服が……やあぁぁん! だめぇ、そんなのぉ! それが脱げちゃったらぁ! やぁん! だめぇ、それまで脱げちゃうなんてぇ! ……わ、わたしぃ、このままじゃあ……はっ、はだかにされちゃうぅ!」
生々しいほどに恥ずかしがる少女の声が、周囲に響き渡る。
「あッ! だめぇ! どこ行っちゃうの、わたしのパンツぅ! その超人プリントのパンツ、もう生産中止の激レアなプレミアパンツなのぉ! いやぁん! 帰ってきて、パンツぅ! わたしのお宝パンツぅぅ! カム、バック、パンツぅぅぅ!」
ボサメガネ少女の青色吐息な黄色い声を聞きながら、全く手出しができないグレート・ザ・屍豪鬼は、頬を赤らめながら球体を見つめる。
「どういうことじゃい、これは」
「この球体の中では、マッスルジュエルによる能力授与の儀式が行われていますですぅ。この儀式によって適合者様は、授かる能力の元となった超人と、同じ姿に変身しますですぅ。ただし」
「ただし、なんじゃい?」
「もし適合者様に、強い思い入れがあったり、特別な思いのある姿があったとしたら……例えば、憧れている人物がいるとか、こういう姿に変身した
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