親への感謝の気持ち@
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<サンタローズ>
ポピーSIDE
魔界の魔王ミルドラースを、伝説の勇者とその一行が倒し、世界には平和が訪れ始めた。
世界を救った立役者…勇者の父であるリュカも、ミルドラース討伐後はグランバニアへと戻り、国王として自国民の暮らしを守るべく政務に励んでいる。
その英雄リュカの活躍により、長きに渡り魔界で幽閉されていた聖母マーサも救出され、生き別れになった親子の時を取り戻すかの様に、マーサもグランバニアへと帰ってきた。
しかし英雄王リュカの父パパスの墓が、サンタローズに築かれている事を知ると聖母マーサは、愛しき夫の側で暮らしたいとサンタローズへと移り住む事に…
リュカ王は、生まれ直ぐ生き別れた母とは一緒に暮らしたいと思うも、愛しき母の気持ちを優先し、聖母マーサのサンタローズへの移住を快く承諾する。
そして世界に平和が訪れた最初の年が明け2月14日…
今まで生き別れていた為に、親孝行らしい事も出来なかったリュカ王は、生を与えてくれた愛する母へ、感謝の気持ちを込めて、カーネーションの花束と王妃ビアンカと共に焼いたケーキを手に、サンタローズに移り住んだ聖母マーサの元へ訪れて、感謝の気持ちを伝えたと言う…
「私は忘れない…あの時のマーサお祖母様の嬉しそうな笑顔を…その笑顔から止め処なく零れる、涙の美しさを…」
「僕だって忘れないけどさぁ…何なの、僕達を集めて…しかも長々演説までして…」
マーサお祖母様の家のリビングで、テーブルを囲みお父さんの子供達が勢揃いしている。
私ことポピーを筆頭に、ティミーとマリー…マリソルさんの娘リューナ、スノウの娘リューノ、ピエールの娘リューラ、そしてシスター・フレアの娘フレイとリュリュ…
また私へと連なる様にテーブルを囲み円を作っている。
そして愚兄ティミーを筆頭に、皆が困惑した表情で私を見つめている。
「じゃぁ知ってる?その事がグランバニアの人々に広まり、2月14日は大切な人へ感謝を込めて、お菓子や花束をプレゼントする日になったって!」
「知ってるよ!さらに言えば、発祥元の父さんがそれを聞いて『へー…バレンタインデーみたいじゃん!』って言ったのが元で、この日をバレンタインデーって呼ぶ様になった事も!」
ティミーがリュリュの前で恰好つけようと、持てる蘊蓄を最大限に披露する。
そんな事に口を動かすのなら『リュリュ好きだ!ヤらせてくれ!』ぐらい言えれば早いのに!
「ねぇティミー君…そのバレンタインでーっで元々どういう意味なの?」
「うん、僕も知りたくて父さんに聞いたんだけど…『知らないよ、そんな事!だってそう言われてるんだもん!』って、よく分からない答えが返ってきた」
「はいはい、話を元に戻すわよ!」
放っておくとこの愚兄は、リュリュだけを見つめデレデレし始める…
私がしっ
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