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魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第266話「再会の王達」
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なく数を減らしていたつもりだった。
 だが、実際に残ったのは同じ“性質”の神と“天使”だけだ。
 攻撃ではなく回避や防御だけなら、あの数でも“性質”を使えたのだろう。

「来るか」

 干渉しあわないように純粋な理力で戦っていたが、今はその制限がなくなる。
 いくら世界そのものの“領域”に相殺されているとはいえ、強力には変わりない。

「ッ……!」

「あ、がっ……!?」

 理力の動きを感知した瞬間、オリヴィエとクラウスが潰された。
 空間そのものを圧縮し、それで二人も一緒に圧縮したのだ。

「さっきまでと同じと思うな!」

「くっ……!」

「これは……!」

 優輝と緋雪も無事ではなかった。
 理力の防御と生物兵器としての回復力で耐えたが、物理的ダメージは深刻だ。

「空間ごと圧縮か……なるほど、だから僕らの攻撃から逃れていたのか」

 優輝達を中心に、半径数百メートルに渡る大地が半球状に抉れていた。
 これは、優輝達を中心に球状に空間を圧縮した事による影響だろう。
 そして、そんな空間に関する“性質”なため、優輝達の攻撃から逃れられたのだ。

「“空間の性質”。転移で逃げなくて正解だったな」

「……そっか、遠い方が一方的だもんね」

 先ほどの攻撃は、優輝だけなら範囲外まで転移で逃れる事は出来た。
 しかし、そうしていれば遠距離から一方的に空間圧縮を連打されてしまう。
 どの道、肉薄しなければ倒す事が出来ないのだ。

「僕が引き付ける。緋雪はオリヴィエとクラウスを頼む」

「うん!」

 会話している時間は惜しいため、すぐに行動に移す。
 優輝は転移し、敵陣の中へ。
 敢えて相手の懐に入る事で、大規模な技を使えなくさせるつもりだ。

「なっ!?」

 それだけではない。
 空間を切り離す事で、一切の干渉を受け付けなくする“性質”による障壁。
 それが、まるで存在しないかのように破られたのだ。

「理力を用い、“性質”を使う。もしくは、相応の“意志”を込める。……いかなる“性質”だろうと、そうすれば突破できる“可能性”は、ゼロじゃない」

「ッ……無茶苦茶な!」

 一人の“天使”が理力に呑まれ、別の“天使”が思わずそう叫ぶ。
 つまり、優輝は“意志”を込め、障壁を破れる“可能性”を生み出し、その“可能性”を“性質”を使う事で引き当てたのだ。

「貴様ッ……!」

「今のこの世界に攻めてきた時点で、お前たちにも敗北する“可能性”はある。……後は、その“可能性”を引き寄せればいい」

   ―――“破綻せよ、理よ(ツェアシュテールング)

 優輝の言葉と共に、数人が爆ぜる。
 地上を見れば、緋雪が“破壊の瞳”を握り潰
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