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おっちょこちょいのかよちゃん
87 石松の改革作戦
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、護符といくか・・・」
 房子は次なる作戦を練るのであった。

 かよ子はまる子の姉妹喧嘩の愚痴を聞いていた。
「もう〜、お姉ちゃんったらすぐ怒るんだから、やんなっちゃうよお〜」
「う、うん・・・」
 だが、本当に姉に非があるのだろうか、と悩むかよ子であった。
「でも、まるちゃん、それって本当にお姉さんが悪いの?」
「あ、・・・」
 まる子はそれに対して答える事ができなかった。

 一方の杉山は運動会の一件以来、大野とは全く口を聞いていなかった。姉にも指摘されたが、何もできなかった。
(杉山君、大野君とまだ仲直りしていないんだ・・・)
 かよ子は杉山の方も心配した。

 かよ子は音楽の授業の為、音楽室に移動していると、誰かがの怒り声が聞こえた。
「全く、あの、バカまる子はホントしょうがないんだから。私が大事にしていた鉛筆使ってなかなか返さなかったのよ!!」
 「バカまる子」と言っていたという事はつまりまる子の姉である。
(やっぱり、まるちゃんが悪いんじゃん、どうしてまるちゃん、お姉さんに対して素直になれないんだろう・・・)
 かよ子は大野・杉山との喧嘩と同様、まる子も姉との険悪な関係がこれからの「戦い」に影響を及ぼさないか心配になって来た。

 まる子の姉・さくらさきこは下校し、新しいノートを買いに行こうとする。その時、いかにも時代劇のような格好の男が現れた。
「そなた、さくらももこの姉上・さくらさきこであるな?」
「え、ええ、そうだけど・・・」
「某は森の石松。お主の妹に今の日本が赤軍という組織によって戦の国に戻そうとされている事を教え、彼らと戦う為の道具を授けたのだが、どうもあの怠慢なようでは某も頼り難いと考えておる。お主も姉としてあの妹の印象は如何なものか?」
「え?そりゃあ、あんなのバカすぎるわよ。私の物勝手に使っては失くすわ、ダメにするわ。ホント、世界一ダメで最低な妹よ!」
「如何にも姉上としては厳しい評価であろうな。だが、それ以上に今の世に異変が起きている事に気付いておるであろう?」
「ええ、妹も高校の文化祭で日本赤軍とか言うのが襲って来たって言ってたし、最初はバカな事とか言ってたけど、本当にテレビでやってたわね。それに、前に学校に変な奴が襲って来たって言うし・・・」
「いかにも。繰り返すが、あの者は大野けんいち、杉山さとし、そして富田太郎と共に組織「次郎長」を結成したのにも関わらず、その四人組も危うい状況にある。さくらさきこ、お主もあの者達や某との闘いに是非協力したいのであるが・・・」
「私が?できるかしら・・・」
「ああ、お主にも『敵』と闘う為の道具を授ける。某が死んだ後の世から持って来た物だ」
 石松が出したものは瓶の中に入った七つの宝石だった。
「うわあ、綺麗な宝石ね!」

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