86 かよ子の誕生会
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でくれよ」
「失礼、失礼」
そして三河口は今度の日曜の事を考える。
(はて、かよちゃんの誕生会か・・・)
杉山は迷っていた。
(山田の誕生会か・・・。あいつには何だったら喜ぶんだろう・・・?)
杉山は女子へのプレゼントが何が適切か知る由もなかった。そこで姉に相談する。
「なあ、姉ちゃん」
「あら、さとし」
「今度の日曜、山田かよ子って女子の誕生会に招待されたんだけど、女子へのプレゼントって何を渡したらいいか俺わかんないんだ。姉ちゃんだったら何だったら嬉しいんだ?」
「あら、そうね、リボンとかカチューシャとかのアクセサリーとか、女の子向けの文房具とかがいいかもしれないわね。一緒に探しに行ってみる?」
「ああ、わりいな、姉ちゃん、ありがとう!」
この時、杉山の姉はこの弟は案外女子に優しいんだなと感じた。
「ところでアンタ、運動会の時、大野君と喧嘩したっていうけど、ちゃんと仲直りしなさいよ」
「う・・・、ほっといてくれよ・・・」
杉山は大野の名を出されると気を悪くした。
(全く、大丈夫かしら・・・)
姉は弟を
かよ子の誕生会当日。山田家の居間は父と隣の家のおじさん(奈美子の主人の利治)、そして三河口が行った。誕生会の準備に取り掛かっていた。かよ子の母が予約していたという誕生日ケーキを隣のおばさんと共にケーキ屋から持ち帰って来た。そして、寿司やフライドチキンなどの料理、準備は完了した。
「後は皆が来るのを待つだけね」
「うん」
そしてまる子とたまえ、ブー太郎、そして杉山が現れた。
「かよちゃん、誕生日おめでとう!!」
「ありがとう、来てくれて!!」
かよ子は歓迎した。そして皆で歌を歌い、食事となった。
「う〜ん、どれも美味しいねえ〜」
まる子は食事の感想を言う。
「それじゃ、プレゼントをあげないとね」
「俺から行こう」
まずは三河口が出てきた。
「お、お兄ちゃん、やるねえ〜」
三河口が箱を渡す。それは猫の頭がついた長い筆入れのような物だった。
「猫の頭の所が蓋になってるケースだよ。筆入れにしてもいいし、あの杖をしまうのに使ってもなんでもOKだよ」
「ありがとう、お兄ちゃん!」
続いてたまえがプレゼントを贈る。
「これ、私から」
たまえのは10色のボールペンだった。
「たまちゃん、ありがとう」
「これ、アタシから。アタシお金なくてさあ〜、このくらいしかできなかったよ」
まる子からのプレゼントはまる子が自分で描いた絵だった。
「かよちゃん、不思議な杖持ってるから魔法使いになって箒で空飛んでるかよちゃん描いて見たんだ〜」
「わあ、ありがとう!私も魔法使いみたいにあの赤軍とか異世界の敵をやっつけられたらいいな。ありがとう!」
まる子は照れた。
「オイ
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