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DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
ダーマ神殿とナンパ野郎、そしてブラック少女
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「は、はい…で、でも探索した塔で『悟りの書』という珍しい物を入手しましたよ!」
不機嫌なお母様は、ジト目でお兄様を見つめ重く言い放つ。
「その書物にリュカの居場所が書かれているの?」
「い、いえ………これには………」
お父様が居ないだけで、これ程まで情緒不安定になるなんて…
にしても、大人なら自分の感情を制御してほしいですね。
「はぁ………もういいわ!マリー行きましょう…今日も皆さんにリュカの事を尋ねますよ!」
お兄様はガックリ肩を落として立ち尽くしてる…
流石に可哀想………でも、それが似合ってるわぁ〜………
さてさて、私はお母様と一緒に旅人さんへ尋ね人中。
先程ダーマ神殿に入ってきたばかりの若い男2人組に、ここら辺でお父様らしき人物を見かけなかったか質問です。
お母様は努めて笑顔で接近し、優しく可愛く話しかけます。
「あのー、お尋ねしたい事があるんですが…よろしいですか?」
男2人がお母様を見て驚いてます。
当然ですね!
絶世の美女ですから!
今までも、お母様に話しかけられた男共は、デレデレ状態で不必要な情報まで吐き出してましたから…
「お美しいお嬢さん…一体俺等に何用でしょうか?」
「どうやらお嬢さんはお困りの様子…私達でお役に立てるなら、喜んでお力になりますよ!」
イケメン指数75%の2人が、白い歯を光らせてお母様に近寄ってくる。
ぶっちゃけウザイ!
下心丸出しの、バカ丸出し!
唯一の救いはアソコを丸出しにしない事だけ…
お母様もそれが分かった様で、取り敢えずの質問で逃げ出しにかかる。
しかし男2人も諦めない。
これ程の美女を逃がすわけにはいかないと、自分たちの武勇伝を聞かせてくれる。
とっても嘘くさい武勇伝を…
「……ってわけで、俺達はロマリアの酒場で暴れる美少女2人を落ち着かせたわけよ!」
「そうそう!私達の魅力にメロメロだったよな!」
どうでもいい………早くあっちに行ってくんないかな!?
「あ、あの…もう十分ですから…色々な情報をありがとう…大変助かりましたわ」
「あぁ…待って待ってお嬢さん!こんなご時世だし、女性が一人で彷徨くには危険だぜ!俺達と一緒に行かないかい!?」
どうやらコイツ等は、頭だけでなく目も悪い様だ…『女性一人』じゃねーだろ!私と手を繋いでるのが見えないのか!?
「私達が貴女の事を守りますよ…昼も夜も何処ででも!」
イオナズンでぶっ飛ばしちゃおうかしら!?
鬱陶しい事この上ない!
お母様も辟易している様で「もう結構ですから」とか「私には必要ないですから」とか言って、逃げようとしているのだけど…
ともかく、しつっこいのよコイツ等!
言っとくけど、マジお母様とは釣り合わないから!
生半可な美形じゃ、お母様との釣り合いは取れないのよ!
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