最終章:無限の可能性
第265話「天巫女の本領」
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ままだ。
そのため、一撃で“天使”を戦闘不能寸前まで追い込んだ。
「(完全に“支配”された訳じゃない。……当然だよ。今ここにあるのは、この世界にいる全ての存在の祈りなんだから……!)」
“祈り”。それは、言い換えれば“意志”でもある。
だからこそ、集束された“祈り”の制御を、“支配”しきれていないのだ。
例え世界の“領域”で“性質”を相殺されていなくとも、束ねられた“祈り”は決して“支配”されない程に強固なモノとなっている。
「(さっきよりも制御は難しくなっているけど……これなら……!)」
“支配の性質”で束ねた“祈り”の制御は“支配”されずとも乱れている。
だが、今の相手の数は先ほどまでより断然少ない。
先ほどまでは一度に十人前後の数が一斉に襲い掛かっていた。
対し、今相手している“支配の性質”の神は眷属の“天使”と合わせてもたったの六人しかおらず、他は優奈達が引き受けている。
そして、何よりも相性が悪くなかった。
「シュライン!行けるよね!」
〈当然です!〉
シュラインを構え直し、そこへ“祈り”を流し込む。
直後、一人の“天使”が肉薄し、理力の剣で斬りかかってきた。
「ッ!」
それを司はシュラインの柄で受け止め、受け流す。
さらに、その反動を利用してシュラインの穂先で“天使”の喉を切り裂いた。
「はぁっ!」
直後に転移魔法を発動。頭上に移動し、シュラインで脳天から突き刺す。
「っ、と……はぁああっ!!」
突き刺した“天使”を投げ飛ばし、別の“天使”に当てる。
同時に極光を放ち、反動を利用して背後に迫っていた“天使”を蹴り飛ばした。
「ッ……!」
障壁を展開し、また別の“天使”の挟撃を防ぐ。
さらに、障壁の術式を“支配”される前に破棄し、爆発させる。
一部の魔導師も使う、“バリアバースト”だ。
「っ、くっ……!」
下からの攻撃を防ぐも、上空へ吹き飛ばされる司。
だが、タダではやられずに複数の魔法陣を展開。
そこから極光を放ち、追撃を牽制する。
「はぁあああっ!!」
さらに、魔法陣を上に展開。
それを蹴ると同時に、上から迫る神に向けて極光を放つ。
反動を利用しつつ下へと跳び、下から襲い来る“天使”を弾き飛ばす。
「(包囲を抜けた。これで……!)」
今の位置関係は、司より上に神と“天使”達がいる状態だ。
地面までの距離もかなりあるため、自由落下でも時間はかかる。
包囲されておらず、一方向に神達が固まっている状態ならば、司の圧倒的殲滅力のある攻撃を存分に発揮できる。
「煌めけ、人々の祈りよ!」
―――“|Pluie de m?t?
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