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リュカ伝の外伝
天使とラブソングを……?(第6幕)
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エちゃんも、陛下が畏まるなと言うのに畏まる事がこの方にとってより無礼に当たる事を知っているので、直ぐに着席をして陛下の反応を待った。
陛下は手近にあった誰も座ってない椅子(そこは4人掛けのテーブルで3人で来店してた)を引き寄せ、僕等の2人掛けのテーブルに着席する。

「お前、奮発したなぁ……港と海が一望できる席じゃないか! 良い彼氏をゲットしたねピエッサちゃん」
「は、はい。月明かりが綺麗でとても素敵な席です」
話を振られたピエちゃんは顔を赤らめて返答する。

「景色も綺麗だけど、今日のピエッサちゃんも綺麗で素敵だよ」
そんなピエちゃんに僕が言いたくても言えなかった台詞をサラリと言ってのける陛下……うらやましいし、ピエちゃんが奪われないか心配になってしまう。

「あぁ……口説いてないからね。コイツ(レクルト)が言いたかったけど言えなかった台詞を代わりに言っただけ。だろレクルト」
「あ……はい。ヘタレなもんで」

僕もピエちゃんも恥ずかしくて俯いてしまった。
そんな僕等を見ておかしそうに笑う陛下……
そんなに悪い気はしないのは、陛下の為人だろうか?

「さて……気分を解す雑談もここまでにして、本題に入りますかね」
あ、そうだ。
わざわざ軍の高官の僕の下来たのだから、何かしらの軍事的緊急事態が発生したのかもしれない。

「緊張が戻ったところ申し訳ないが、レクルト総参謀長……君に用は無いんだよ」
「はぁ?」
僕を探しておいて、僕に用は無いって如何言う事?

「今回はね、ピエッサちゃんに用があったのだよ」
ピエちゃんに?
「わ、私にですか!? 私、マリーちゃんにご無礼な事を……」
ピエちゃんに限って、そんな事するとは思えないが……

「あぁ違う違う。アイツの事はぶん殴っても無礼には値しないから好きなだけ殴って良いよ。まぁ君の手の方が大切だから、ある程度限度はあるけどね(笑)」
まぁ半分以上は冗談だろうけど、ピエちゃんの手を大事に思ってくれるのは嬉しい。

「えっと要件ってのはね……アイリーン・アウラーの居場所を聞きたくてね」
「え……アイリーンですか?」
アイリーン・アウラーとは、以前にピエちゃんから盗作して問題になった女性だ。

「うん。例の事件以来、和解して仲良くなったって聞いたからさ、今日何所に行けば会えるとか分かるかなって」
「彼女また何かやらかしたんですか!?」
立ち上がりそうな勢いで友達の不祥事を疑うピエちゃん。

「いやいやそうじゃないんだよ。まぁ僕がわざわざ探してるのが疑う原因だね。今回はそういう事じゃ無くて、彼女に仕事を依頼したいんだよ、個人的にね。んで、こっちの都合で大変申し訳ないんだけど、出来る事なら今日中に話だけは通しておきたいんだ。明日以降即座に行動できる様
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