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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第56話:燃える学び舎
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鞭が巻き付き、2人を纏めて締め付ける。
「ぐぁぁぁぁぁっ!?」
「ぐぅっ!? あ、あぁぁぁっ!?」
「緒川さん!?」
目の前で締め上げられ苦悶の声を上げる2人を見て、未来が堪らず悲鳴のような声を上げる。
「み、未来さん……逃げ、て……」
「くっ、このっ!」
「ッ!? だ、駄目です!?」
慎次の警告を聞かずにフィーネに立ち向かう未来を、アルドが宥めようとするも彼女は聞く耳持たなかった。彼女は誓ったのだ。響の帰る場所を守ってみせると。それをこんなところで逃げてはいられない。
それに純粋に、慎次とアルドを見捨てるなんて出来なかった。
未来は全体重をかけてフィーネの背に向けて体当たりを行うが、やはりと言うかフィーネは微動だにしない。
それでも煩わしくは思ったのか、恐ろしく冷めた目で未来を人睨みした。今迄に向けられた事の無いその視線に、未来は思わず身が竦んだ。
「ひっ!?」
蛇に睨まれた蛙の様に動けなくなる未来。フィーネは締め上げていた慎次とアルドを降ろすと、未来の顎に指を添えた。
「麗しいな。お前達を利用してきた者を守ろうと言うのか?」
「利用?」
フィーネの言葉に、怯えながらも未来は首を傾げる。それを見てフィーネは嘲る様な目を未来と、慎次に向けながら言葉を続けた。
「何故、二課本部がリディアンの地下にあるのか? 聖遺物に関する歌や音楽のデータを、お前達被験者から集めていたのだ。その点、風鳴 翼と天羽 奏は偶像として、生徒を集めるのによく役立ってくれたよ。フフフ、フハハハハ!」
高笑いしながら踵を返し、目的のデュランダルが保管された区画に向かうフィーネ。
その背に向けて、勇気を振り絞った未来の毅然とした声が飛ぶ。
「嘘を吐いても、本当の事が言えなくても、誰かの生命を守る為に、自分の生命を危険に晒してる人が居ます!! 私はそんな人を、そんな人達を信じてる!!」
未来がそう啖呵を切ると、フィーネは舌打ちを一つして未来に近付き彼女の頬を引っ叩いた。それは反論できないから力尽くで黙らせたと言うよりは、邪魔者を適当に退かしたような行動だった。
更に追い打ちで未来の襟首を掴んで持ち上げると、もう一度叩いて床へと落とした。
二度も叩かれて床に倒れた未来を、フィーネは心底面白くなさそうに見つめる。
「……興が冷める」
倒れた3人を一瞥し、フィーネは改めてデュランダルが保管された区画へと向かう。最奥区画アビスへと続く扉を開く為の端末に近付き、ロックを開く為の了子の通信機を端末に近付けようとしたその瞬間、倒れていたアルドが立ち上がりフィーネに斬りかかると同時に慎次の拳銃が通信機を撃ち抜いた。
「行かせません!!」
背後から斬りかか
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