四十一 侵攻
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を痛ましげに見た若き僧侶は、気を取り直す。
(木ノ葉に知らせなければ…)
崩れた柱の影からそっと、この惨状をつくりあげた二人に気付かれずに抜け出すと、僧侶は急ぎ、木ノ葉隠れの里へ向かった。
「……火ノ国は広い。じっくり行くぞ」
怒りを抑えて、角都は地陸の遺体を後ろ手で担ぎ直した。
火の国の紋が入った腰布がブランと力なく揺れる。
瓦礫を踏み越えてその場を後にしようとする角都に、飛段は吠えた。
「待てや、こらぁ!!とにかく邪神様のことを冒涜したのは許さねぇぞ、角都ぅ!!」
「冒涜などしていない。同情しているだけだ」
ナルトを生きた邪神様として崇めている飛段を面倒くさそうに一瞥して、角都は益々ナルトへの同情の念を深めた。
「アイツも苦労するな…」
瓦礫が散乱し、黒煙が立ち上る荒れ地。
強固な結界が張られていた巨大な門の破片を踏み越える。
物言わぬ天狗と鬼の銅像だけが、二人が身に着ける黒地に赤き雲模様を描いた外套がたなびく様を、静かに見つめていた。
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