四十一 侵攻
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よってシンの行動を見張る為に、カブトもサスケと共に『暁』へ戻ろうと決意した。
まだ表向きはサソリの部下としての席がある故に、カブトが『暁』へ戻ることは何等おかしくはない。
サスケについて行くメンバーはカブト・シン・ザク、そしてアマルだという。
ザクはサスケに乗っ取られた大蛇丸の復活を願い、サスケへの復讐心がある故にあえてサスケの近くに居座るつもりなのだろうというカブトの推測を耳にし、ナルトは眉を顰めた。
それよりも聞きなれない名前が気にかかった。
「…アマル…?」
ナルトは知らない。
かつて神農という男によってチャクラを吸い取られ、更に胸に巣食う大きな腫瘍の痛みと、高熱に抗っていた彼女を救ったのが他でもない自分だということを。
あの時、君麻呂の病気を治す前に、少女の病を治療したナルトは、その少女がアマルという名前だと知らなかった。
その名を耳にする前に、あのジャングルの奥にある要塞『アンコールバンティアン』から既に離れていたのだから。
十日間のうちに決着をつけ、木ノ葉の里へ戻っていたナルトは、アマルのそれから先の行末を知らない。
彼女が自分を追って、綱手の弟子になった事も。
波風ナルと親友になった事も。
ナルトに会いたい一心で、シンの誘いを受け、大蛇丸の部下となった事も。
そしてカブトの弟子として医療忍術を学び、今度は『暁』にナルトがいるのではと希望を抱いて、サスケと行動を共にし始めた事実を。
知らないナルトは、聞き覚えのないアマルという名をカブトから聞いても、怪訝な表情を浮かべるだけだった。
「…本当に面倒なことになりそうだ」
更に、そろそろ動き出す気配を察して、ナルトは腰を上げる。
最近、かつて守護忍十二士として選ばれた忍び達が悉く消息を絶っている。
それらの遺体が換金所で換金されているという噂を耳にしていたナルトは、その犯人に心当たりがあった。
守護忍十二士、残っているのはもはや二人。
いずれにしても、波風ナルがいる火ノ国に脅威が迫っているのは確かだ。
「再不斬」
「あいよ」
呼び声に応えて、再不斬は首切り包丁を肩に担いだ。
カブトに【念華微笑の術】で逐一報告するよう頼むと、ナルトは「さて、」と青い双眸をゆるゆると細めた。
その視線の先は、木ノ葉隠れの里がある火ノ国。
「久方ぶりの帰郷といこうか」
火ノ国に火ノ寺ありと謳われた忍寺。
火ノ国の大名を守る守護忍十二士であった元エリート忍者であった僧侶がいる其処は、常に【封印鉄壁】という強固な結界が張られていた。
それ
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