最終章:無限の可能性
第264話「形勢逆転」
[7/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
た極光を導王流で受け流した。
放ったのは、“絶望の性質”と“蹂躙の性質”の神と“天使”が現れる前まで戦っていた“天使”や神々だ。
二人の“性質”の邪魔をしないようにしていたが、その二人がやられている事で、今こうして介入してきたという訳だ。
「これ以上はさせんぞ!」
「変に“性質”に影響を与えないように傍観してたのは間違っていないが、まさか本当に見ているだけだったとはな」
「ええ。経験の浅さには、何度も助けられるわ」
包囲を再開する“天使”達。
だが、それを見ても優輝と優奈の余裕は崩れない。
「術式、展開!」
「全て、穿ちなさい!!」
なぜなら、既に仕込みは終わっていたからだ。
夥しい程の魔法陣が、地面や空中に展開される。
それらは全て、先ほどの戦いの最中用意していたモノだ。
「―――は?」
「高みの見物をしていたのは、失敗だったな!!」
本来であれば、この仕込みがなくとも護衛は可能だった。
故に、もしこの仕込みを妨害されても問題はなかったのだ。
だというのに、傍観していた敵はそれを見逃した。
“負ける事はないだろう”と、そんな勝手な思い込みから、警戒を怠ったのだ。
そのツケが、ここに回ってきた。
「一人残らず、殲滅だ!!」
魔法陣から、魔力、霊力、神力、そして理力による極光が放たれる。
空間を埋め尽くさんばかりの極光に、敵は一斉に防御態勢に入った。
「それこそ、愚策だ」
防御していれば、回避は出来ない。
それを見越して、一人ずつ優輝と優奈が理力の弓矢で仕留めていく。
“領域”を削り切れなくとも、これでかなりのダメージを蓄積させていた。
「悪いが、ここまで想定通りなんでな。援護射撃を止めるため、ここに敵が寄ってくるのは簡単に予測できた。元々、僕らはそれを止め、同時に襲ってきたお前たちを纏めて倒す算段だったんだ」
「な……!?」
掌の上で踊らされていたと知り、何人かの“天使”は“意志”が折れた。
他の“天使”も大体が瀕死になっており、完全に優輝達の勝利だった。
「本当の“神”なら、これぐらいは予期して当然だろう」
神の如き力を持っているだけで、“神”ではない。
それ故、普通の人間らしい所もある。
その人間らしさこそ、強さであり弱さでもあった。
優輝達は、その弱さを突いていただけに過ぎない。
「所詮は、他世界から見れば規格外の力を持つだけの、その世界の一生命に過ぎない。他世界でいう“神”とは、成り立ちそのものが違うからな」
「……!」
「“神の性質”とかであれば、確かに“神”になるだろうが……まぁ、今は関係ないな。とにかく、これで大局そのものの形勢が変わる
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ