天使とラブソングを……?(第5幕)
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の話を聞く限り、そのレクルトさんって方はまだ若そうだけど、有事の際の為に休日の予定を把握しとかなきゃならないほどの偉い人なんだね。
ウルフさんみたく優秀そうだ。
「まぁ兎も角、奴のディナーまで9時間はあるし、他の問題を片づけよう」
「他にも問題があるの?」
正直、聖歌隊のメンバーを集めるだけでも大変そうなのに、まだ問題があると言われ不安を露わにするお母さんは可愛い。
「うん。見たところ、ピアノが見当たらないんだよね。だから聖歌隊が存在したなんて言われてビックリしたんだけど、今どこにある?」
「……ない……」
「……はい?」
「……もう無いわよ」
確かに……この村でピアノなんて見た事無いわね。
「如何言う事か説明を……」
「あのね……以前は聖歌隊と共に古くてそんなに良い物じゃ無かったけどピアノはあったの。でも聖歌隊が自然消滅しちゃって、誰もピアノを弾かなくなっちゃたから、手入れも何もしてなくて……壊れちゃったの」
「壊れたのなら直せば良いじゃん」
「そんな技術持ってる人、近くに居ないし……もう使う予定も全然無かったし……放置してたらもっと壊れちゃったの。だから真冬の薪にしちゃって……完全にもう無いの」
「お前買っておけよピアノくらい! 金だけ出しときゃ良いってもんじゃねーぞ、このヘッポコ(ポカリ!)」
「あ痛ぇ! 仕方ねーだろ、要望があったのなら兎も角、何も言われなかったんだから!」
間違いなく八つ当たりだ。やり場の無い怒りを外国の王様にぶつけた……なんで国際問題にならないんだろう?
「う〜ん……如何すっかなぁ」
「如何もこうも買えば良いじゃないっすか」
八つ当たりされた外国の王様をニヤニヤ見ながら尤もな意見をウルフさんが言う。
「買うんだけど、今日欲しいんだよね」
「何でそんなに急ぐんですか?」
八つ当たりされた父親をニヤニヤ見ながら当然の質問をするコリンズ様。
「先刻フレアさんが言ってたけど、ピアノ担当の人は80才のご高齢で、20年ぐらいピアノに触れてこなかったから、思い出して貰う為には少しでも長く練習をして貰いたいんだよね。となるとぶっちゃけ、今日からピアノに触れててほしいわけさ」
「時間が勿体ないって事ね?」
八つ当たりされた義理の父をニヤニヤ見ながら大いに納得するポピーさん。皆さん、王様に対して失礼すぎませんか?
「う〜ん……如何スッかなぁ……グランバニア城のを持って来ちゃおうかなぁ」
「アレはダメですよリュカさん。マリピエが練習で使ってますから、ピエッサさんに大きな迷惑がかかる。マジで彼女にこれ以上負担を与えないで下さい」
「分かったよぅ……おいヘッポコ、ラインハットに余ってるピアノは無いのか?」
「
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