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夫婦の妬み合い
第一章

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                夫婦の妬み合い
 山田さとこ、黒髪を胸の辺りまで伸ばし後ろの一部を括ってまとめている黒目がちのまだ少女っぽさを残す顔立ちでやや丸い形の顔をしている彼女は主婦である。年齢は二十六歳だ。背は一六一程でスタイルはいい方だ。結婚しているが働いていて美容師をしている。
 夫の山田弘之は二十七歳で黒眼鏡が目立つや脚い顔立ちで卵型の頭をしている。背は一六九程で痩せr手いて髪型は黒のショートヘアだ。彼も美容師でさとこが働いている店で店長をしている。とはいっても八条グループが経営している美容店のチェーン店の一つなのでオーナーではない。さとこはその夫に一つ不満があり高校時代からの友人である新潟弥生に彼女の家に行った時にその不満をぶちまけた。
「うちで猫飼ったのよ」
「ああ、保護猫引き取ったのよね」
 弥生も応えた、茶色の短く癖のある髪と細い眉にはっきりした睫毛の多い目の女性であり胸は大きめである。背は一五七程だ。
 その彼女にだ、さとこはホットティーを飲みつつ言った。
「そうよね」
「そう、雌の三毛猫ね」
「あの子は可愛くていい娘だけれど」
「それはいいじゃない」
「それでもね」
「何かあるの?」
「うちの旦那が夢中になっちゃったのよ」
 こう言うのだった。
「これがね」
「そうなの」
「そう、それでもうすっかりね」 
 それこそというのだ。
「お家にいる時はいつもかまってばかりで」
「あら、それはまた」
「そう、一にミケ二にミケで」
 さとこは夫の現状を話した、その猫の名前も言いながら。
「三四がミケでね」
「五もミケなの」
「そうなの、ミケばかりでね」
「あんたにはなの」
「すっかりになって」 
 それでというのだ。
「私としてはね」
「不満なのね」
「そう、どうしたものかしら」
「あんたのお家共働きで正社員だから収入はあるわね」
 弥生はさとこにこのことから話した。
「そうね」
「ええ、二人共お金のかかる趣味はないしね」
 さとこも弘之も趣味は読書や料理、そして家庭用ゲーム位でこれといって趣味はない。強いているなら猫にお金がかかっている位だ。変な遊びもギャンブルもしないのでお金はそこそこある。
「貯金も結構あるわ」
「じゃあもう一匹いいわね」
「猫ちゃんをなの」
「今度はワンちゃんでもいいでしょ」 
 犬でもというのだ。
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