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水の国の王は転生者
第六十六話 ヒューロー湖畔の戦い・中編
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兵はそれに続いた。






                      ☆        ☆        ☆





「突撃ぃ〜! 突撃っ!」

『ウワオォォォォッ!!』

 アワサが号令を発し、原住民達が奇声を上げながらダドダボへ迫る。

「敵に近づかずに、『雷の杖』で遠巻きに攻撃を続けるんだ」

 原住民達はそれぞれの『雷の杖』、すなわち銃で、ダボダドを発砲した。

 パパパパン!

 と、銃声が鳴り、銃弾がダボダドの身体に食い込むが、全てが厚い体毛に弾かれてしまった。

『フゥ〜ハハハ! 効かん! 効かんぞぉ!!』

 2メイル程のの爪が伸びた腕を剣の様に振り回し、原住民達を蹴散らす。
 爪は『斬る』と言うよりも『叩き斬る』と言った表現がピッタリの切れ味だった。

 ドシンドシンと、ダボダドは二足歩行でアニエスらの乗った軍用車両に迫る。

「アニエス振り落とされんなよ!」

 ギャリギャリギャリ!

 軍用車両はドリフトをかまし、ダボダドの攻撃を巧みに避けた。

「ヒューゴさん流石です!」

「あたぼうよ!」

「アニエス撃て!」

「了解っ!」

 パパパパパパン!

 アニエスは、下っ腹に力を入れ、M2をフルオートで発砲。
 50口径弾は、ダボダドの身体に食い込み、足が止まった。

「効いてる!」

「囲め! 囲んで殺せ!!」

 余勢を駆った原住民達は、ダボダドを囲み、一斉にトマホークを投げつけた。
 トマホークは、ダボダドの身体にハリネズミの様に突き刺さり、ダボダドの傷を更に広げた。

『しゃらくさいわ!』

 ダボダドが吼えると、ダボダドの全身から数十もの蛇が生えてきた!

「何あれ!?」

「気持ち悪いなぁ……」

『フハハハハ、それだけではないぞ。精霊達よ!!』

 ダボダドが再び吼えると、周りの草が触手の様に伸び、原住民達を絡め取った。

「……先住魔法だ!」

「危ないぞ! 逃げろ!」

 伸びた草はアワサの方にも伸び、愛馬の足をとられると、アワサは馬上からダボダドに飛びついた。

「くっ……ハァァーー!」

「アワサ!」

 ダボダドの背中にしがみ付いたアワサは、振り落とされない様に体毛を掴んだ。
 だが、ダボダドも黙ってこのままにしておかない。

『ええい! 離せぃ!』

 身体中から生えた蛇が、アワサに襲い掛かってきた。

「このっ!」

 アワサはトマホークで襲い掛かる蛇を斬り付けた。
 
「このっ、このっ!」

 トマホークを大車輪の様に振り回し、背中から生えていた蛇は、殆ど刈り取られてしまった。
 蛇は地面に落ちて、ウネウネと
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