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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第六十三話 それぞれの穏やかな日常とスーパー銭湯   ★
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「ですね。それじゃ」
「ええ、また」
「士郎君、今度はうちに遊びに来てな」
「ああ」

 はやて達と別れ、露天風呂を後にし、そのまま俺は風呂場から脱衣所に向かう。

 脱衣所で服を着て、髪を乾かしロビーに出るが、そこにははやての姿もなのは達の姿もない。

 瓶の牛乳を買い、目立たないところに座る。

 もしはやて達が出てきて立ち話をしている時に、なのは達が出てきて鉢合わせでもしたら目も当てられない。

 しばらくして出てくるはやて達。
 はやてが少しロビーをキョロキョロしているが、俺を探しているのだろう。
 隠れていて正解だったな。

 少し残念そうなはやてには申し訳ないが今回は我慢してもらおう。
 そしてスパラクーアを後にするはやて達。

 自動ドアから出る時、シグナムがこちらに視線を向けたので静かに頷き返す。

 どうやらうまくなのは達とは出会わなかったらしい。

 こんな幸運がいつまで続く事やら。
 同じ海鳴に住んでいるのだから偶然出会う可能性を考えておくべきだったな。

 まあ、今はこの幸運に感謝だ。

 それから二十分ぐらいしてお風呂から出てくるなのは達。

「は〜、気持ちよかった」
「だね」
「露天風呂はすごかったね」
「士郎君は露天風呂行ってみた?」
「最後の締めに子供用のはな」
「む、ということはもう少し早く行ってたら士郎君と一緒に入れたのか」

 アリサ、すずか、フェイト、なのはも満足そうだ。
 それと美由希さん、もし少し早く来てたら恐らく温泉どころじゃなくなってましたよ。
 声には出さず内心ため息を吐く。

「エイミィ、待ち合せのお店はどこだっけ?」
「えっと駅前のお店なんだけど、地図は」
「駅前なら詳しいよ。案内してあげる」
「ありがと、美由紀ちゃん」

 美由希さんとエイミィさんを先頭に駅前に向かって歩くのをついて行く俺達。
 そんな時

「何かあったの?」

 小声で最後尾にいた俺に並び声をかけてくるプレシア。

「主と騎士がいた」
「……そう。嫌な偶然ってあるものね」
「まったくだ」

 俺の言葉に一瞬驚くも納得するプレシア。
 もっとも俺としては

「プレシアもよく気がついたな」
「ロビーから私達が出てきた時、安心したような表情を一瞬してたわ。
 お風呂から出てくるのを待っているだけにしては少し妙だったから」

 リンディさんといいプレシアといいよく見ている。
 そういえば桃子さんも俺のちょっとした表情を見ていたりするが、母親というのはそういうものだろうか。

 衛宮士郎になる前の母の記憶はなく、衛宮士郎になってから傍にいたのは親父と虎の姉だったからな。

「あ、リンディさんとクロノ君だ」

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