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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第六十三話 それぞれの穏やかな日常とスーパー銭湯 ★
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てる」
俺の言葉に目を見開くシグナム。
「偶然とはいえこんなとこで出会えばはやての事もばれる」
「そうなるだろうな」
「シグナム達はあとどれくらい?」
「私たちは最後に露天風呂に来たからな」
ということは俺達の方が後から来たのか。
来たタイミングと帰りタイミングが一緒だとはち合わせる可能性が高いのも事実。
中ではち合わせなかった幸運、こればかりは広いスパラクーアに感謝だ。
それ程広くなければ、もう戦いになっていただろう。
「なのは達はまだしばらくいると思う。
あとシャマル達には伝えない方がいいと思う」
「ん? なぜだ?」
今回のような事態でありながら、伝えるなという俺の言葉に首を傾げるシグナム。
「シャマルは突発的な事に弱い。
ヴィータもこれを知ればピリピリするだろう。
そうなればはやてが気が付くし、周りの客にもその空気は伝わる」
「なるほど下手に意識するよりも周囲に意識は最低限の方がいいという事か」
「そうだ。広いといっても同じ建物内だ。
下手に警戒するよりも周囲にまぎれた方が誤魔化せる」
正直言えばここまで会わなかった事が奇跡に近い。
そして、こうして同じ場所に集まってしまったのだから、どうにか接触を防ぎたいところだが、この銭湯という場所が問題だ。
男女が別の空間であり、俺の干渉はし難い。
その中でうまくなのは達やエイミィさんに出会わないようにするとなると
「この状況だとこれしかないか。
―――
投影、開始
(
トレース・オン
)
」
投影するのは装飾もされていない銀の腕輪。
それに指先を切り、血を一滴垂らす。
「―――同調、開始」
これでいい。
「シグナム、これを」
「これは?」
「簡易だが認識阻害の腕輪だ。
これをつけていてくれ」
「すまんな」
シグナムが左手首に腕輪をつける。
その時
「さっきからなに二人でこそこそしとるん?」
「いえ、その大したことではないのですが」
話し過ぎたらしい。
はやて達の注目が俺とシグナムに向く。
「最近、鍛錬が出来てないからな。
近いうちにやりたいなと話していた」
「うちのリーダーも士郎も好きだな」
俺の言葉に呆れたような視線を向けるヴィータと苦笑するはやてとシャマル。
どうやら話の内容は聞かれなかったらしい。
「うちも一度士郎君とシグナムの鍛錬は見てみたいな」
「まあ、それは機会があったらな」
さてこのまま一緒に入り続けるのも色々目のやり場に困るので
「さて、俺はそろそろあがるよ」
「主はやて、我々も」
「そやな。結構長湯してしもうたしな」
「だね。それにおなか減った」
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