暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第263話「湧き続ける闘志」
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り掛かっていった。
 速度も力もさらに上昇し、緋雪すら上回る身体能力だ。

「ずぁっ!!」

 気合を込めた二撃が、それぞれの神に受け止められる。
 まだ、威力が足りないのだ。

「こんなもんじゃ、ねぇえええええええええっ!!」

 しかし、そこからさらに帝はパワーアップする。
 帝が再現するその力への想いと憧れが、帝の力を底上げする。

「ぉおおおおおおおおおっ!!」

 拳を打つ、打つ、打つ。
 最初は回避されていたが、徐々に受け止めるようになってくる。

「っ……!」

「殴り掛かるだけが、能じゃないんだよ……!」

 さらに、緋雪がバインドで動きを阻害する。
 僅かな阻害であっても、帝の攻撃に対しては十分だったようで、拳が当たる。

「……それがどうした?」

 だが、“絶望の性質”の神はまるで効いていないように嗤う。
 “性質”が“絶望”なだけあり、心を挫きに来ていた。

「―――それこそどうした」

 しかし、帝には効かない。
 この程度ではないと、さらに力が上昇する。

「はぁあああああああああ………!!」

 気が膨れ上がる。
 壁を一つ、二つ超えていくかのように、威圧感も増していく。
 尤も、そんな隙だらけな状態を敵は見逃さないだろう。

「切り裂け、焔閃!!」

   ―――“L?vateinn(レーヴァテイン)

 故に、その間の時間を緋雪が稼ぐ。

「……なに?」

 攻撃自体は障壁で防がれた。
 しかし、神二人は目の前の現象に疑問の声を漏らす。

「(力が落ちない……だと?)」

 “絶望”と“蹂躙”の“性質”は、二つが合わさる事でさらに効果を増す。
 相手の力を“蹂躙”し、“絶望”を植え付ける事で、自身に有利な状況を作り出す。
 その上でさらに“蹂躙”を繰り返し、決死の反撃すらも無効化する事で“絶望”させ、相手を弱体化させる事ができるのだ。
 ……だというのに、緋雪と帝の力は一切衰えていない。
 むしろ、さらに力強くなっていた。

「はぁああああっ!!!」

 直後、帝が気を開放する。
 体中から稲妻のようなものが迸る。

「片方は任せたぞ」

 緋雪にそういうや否や、瞬時に“蹂躙の性質”の神に肉薄した。
 即座に神も防御態勢を取るが、帝はお構いなしに吹き飛ばす。

「任されたよ……!」

 一方で、緋雪も残った神を相手に果敢に斬りかかった。
 一撃一撃を放つ度に業火を撒き散らし、理力の障壁を打つ。

「ッ、りゃりゃりゃりゃりゃぁっ!!」

 拳で、爪で、魔力で操ったシャルラッハロートで、連撃を繰り返す。
 その悉くを容易く防がれ、躱される。

「もっと!」

 そ
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