最終章:無限の可能性
第263話「湧き続ける闘志」
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もできる。
「……そろそろお出ましだろう」
「そうね」
頃合いだと、二人は呟く。
直後、敵陣で暴れまわっていた緋雪と帝が吹き飛ばされてくる。
「ッ、強いのが来たよ!」
「想定通りだ。相手も、余程この牽制が邪魔と見える」
そう。牽制を止めるため、追加の戦力を送ってきたのだ。
それも、ただ洗脳した有象無象の神々ではなく、きっちり実力がある神を。
「ッッ!!」
優輝と優奈で理力を展開し、“性質”による干渉からルビア達を守る。
だが、二人は理力の出力では別段強い訳ではない。
一時凌ぎは出来ても、長くは持たないだろう。
「はぁっ!!」
そこで、緋雪が殴り掛かる。
規格外の身体能力を生かし、一瞬で敵に肉薄する。
「甘い!」
だが、それを受け止められた上で叩き落された。
ガードは出来ていたが、間違いなく緋雪を上回る力を持っていた。
「ぉおっ!!」
「無駄だ!」
すかさず帝も殴り掛かるが、巨大な障壁に阻まれた。
直後、“天使”に囲まれ、すぐには身動きできなくなる。
「貴様らの悉くを“蹂躙”してやろう」
「ここで“絶望”に落ちてもらう」
その“天使”らを率いる神であろう、二人の男が言う。
片方は、緋雪を肉弾戦で叩き落す程だ。
もう片方も同等の実力と見るべきだろう。
「……なるほど、それぞれ“蹂躙”と“絶望”の“性質”か。……わざわざ教えるという事は……ちっ、厄介な」
言葉の節々に感じる力に、どういった“性質”なのか優輝は見抜く。
同時に、わざわざそれを教えたという事実に、舌打ちした。
「どういう事?“性質”がわかっているなら、対処法も……」
「逆だ。今回の場合は、敢えて相手に教える事で、“性質”の効果を高めるんだ。……少しでも“性質”に沿った状況に陥れば、それだけで効いてしまうからな」
体勢を立て直した緋雪が尋ね、優輝がそれに答える。
状況そのものに干渉する“性質”故に、意識するだけで“性質”が働く。
だからこそ、敵は敢えて“性質”を口にしたのだ。
「単純な実力も強いと見たが……」
「どうします?どうしてもというのなら、牽制を中断しても―――」
「いいや、予定通りに行く。緋雪!帝!」
「任せて!」
「おうよ!」
サフィアの言葉を遮るように、優輝は二人の名前を呼ぶ。
呼ばれた二人はすぐさまそれぞれ神へと挑みかかる。
「……でしょーね」
「二人がそれぞれの神を相手して、僕らで護衛を続ける。いいな?」
「まぁ、予想していましたし、いいですよー」
ルビアは優輝の返答を予想していたのか、すんなりと牽制を続けた。
直
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