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Fate/WizarDragonknight
赤と青の敵意
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束具から出る、丸で生身の一部のようなもの。
 だが、驚いている間に、青いサーヴァントがソードガンを蹴り上げる。

「?」

 きりきりと天を舞うウィザーソードガン。その間に、青いサーヴァントがは、ウィザードの右腕に飛び乗り、右腕を捻じり取ろうとする。

「ハルトさん!」

 その時、千鳥が青いサーヴァントの背中を斬る。飛んだ黒い液体とともに、ウィザードの拘束は地へ落ちた。

「大丈夫? ハルトさん!」
「ああ、何とか……」

 少し痛みが残る右腕を振りながら、ウィザードは乱入者を睨む。

「こいつ、一体何なんだ……?」
「分からない……でも、参加者なら、何とか話し合って聖杯戦争を止めてくれるように説得しないと……」
「難しそうだけどね」

 青いサーヴァントに、とても理性などは感じない。まさに獣のように、こちらを見据えている。

「ふざけんじゃねえ!」

 すると、激昂したフェニックスの声が飛んできた。そちらを向けば、フェニックスを中心に、炎が竜巻のように上昇していく。

「オレの邪魔をするんじゃねえ!」

 竜巻がこちらへ移動してくる。
 このままでは被害が広がる。そう判断したウィザードは、左手の指輪を入れ替える。

『ウォーター プリーズ』

 頭上の魔法陣に手をかざし、青い魔法陣が体を通過していく。

『スイ〜スイ〜スイ〜』

 サファイアを基調とした水のウィザードは、ウィザーソードガンを拾い上げ、ガンモードにする。ハンドオーサーを開き、サファイアを読み込ませる。

『ウォーター シューティングストライク』

 それは、水の弾丸。集う青い水たちが、ウィザードの発砲とともに、炎の竜巻と激突。巨大な蒸気となり、視界を潰した。

「まだだ!」
「アアアアアアア!」

 立ち込める蒸気の中、フェニックス、青いサーヴァント、そしてウィザードと可奈美が、それぞれの刃を振るう。フェニックスの大剣は重く、青いサーヴァントの刃は体に来ると痛む。
 その時、ハルトは視界の端で赤い光を目撃した。見慣れた、赤い光。可奈美の迅位(じんい)(ざん)の準備だと分かった。

「迅位……」

 彼女のその声は、途中で遮られた。

「可奈美ちゃん?」

 見れば可奈美は、青いサーヴァントにその腕を掴まれていた。

「しま……っ」

 可奈美の動きを封じた青いサーヴァントは、そのまま彼女の腕を捕らえる。全身を駆使し、右腕を股に挟む。
 そして。

「ガアアアアアアアア!」
「がぁっ!」

 その腕を、千切り飛ばす。

「可奈美ちゃん!」

 写シという刀使特有の霊体武装が、煙の外へ飛び、霧散していく。
 生身となり、転がった可奈美。彼女の前に立ち
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