赤と青の敵意
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ちを切り払い、ファントム本体へ肉薄する。ウィザードの背後より襲おうとするグールたちは、可奈美と可奈美が受け持った。
「ほう。悪くねえな」
ファントムがウィザードの剣に、そんな感想を返した。
「雑魚ファントムどもが何体もやられたって聞いたが、確かにこりゃ普通のファントムじゃ負けるな」
「お前もその仲間になるんだよ?」
ウィザードは突き刺すが、ファントムが剣の腹で受け止める。
「悪いな。オレは最強のファントム、フェニックスだ。テメエの連勝記録もここまでよ」
フェニックスと名乗ったファントムは、そのままウィザーソードガンを弾き、そのウィザードの体を斬り裂く。
「ぐっ!」
バックに戻りながら、ウィザードは指輪を入れ替える。
『ビック プリーズ』
いつも使っているジャブ。その魔法により、巨大化した手がフェニックスを握りつぶそうとする。しかし、フェニックスは炎を纏った大剣で、それを薙ぎ払う。
「……コイツ……」
ウィザードは、ソードガンの手のオブジェを開放する。
『キャモナスラッシュ シェイクハンズ キャモナスラッシュ シェイクハンズ』
握手をするように、そこにルビーの指輪をかざす。
『フレイム シューティングストライク』
「はああああああ!」
炎を纏った斬撃。魔法により、それは空を斬りながらフェニックスへ向かう。
だが、フェニックスの剣は、ウィザードの想像を超えていた。縦に一閃、スラッシュストライクの偃月は真っ二つになってしまった。
「こんなもんか? ならそろそろ、オレ様の番だな」
フェニックスは肩にその大剣を抱えた。悠々と、ウィザードとの距離を縮める。
振り上げられる大剣。だが、その間に入る影があった。
「ハルトさん!」
可奈美が、フェニックスの攻撃を受け流していた。そのまま彼女は千鳥で、フェニックスへ応戦する。
「へえ……面白え。ただの人間ごときが、ファントムに敵うわけねえ!」
すると、フェニックスの目線は完全に可奈美へ移った。彼女へ炎の斬撃を何度も何度も繰り返していく。可奈美はそれらを受け流しているが、いつもとは違い、明らかに彼女の表情に焦りが浮かんでいた。
「重い……!」
可奈美の弱音を、ウィザードはこれまで耳にした記憶がなかった。何度も描かれる軌跡が、可奈美のピンチを実感させる。
「このっ!」
可奈美はフェニックスの剣を受け止めたまま、腰の位置に固定する。
その瞬間、彼女の写シが白い霊体より赤いものへと変化していく。
「太阿之剣!」
可奈美の主力技である、赤い斬撃。だがそれがフェニックスに届く前に、彼の体が変化する。
フ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ