観客が増えると嬉しい
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彼らの表情から、鬼気迫るものを感じたが、その正体を問いただすことはできなかった。
「ハルトさん!」
友奈が切羽詰まった声を上げる。彼女が指差す方向。公園の外の住宅街には、ハルトが顔を歪める光景が広がっていた。
「火柱……?」
おおよそ昼間の町にはふさわしくないもの。
紅蓮の炎が、まさに柱となり、天へと伸びている。
周囲を破壊しながらの炎が、連鎖的に見滝原の街並みを壊していた。
「何だあれ……?」
ハルトが唖然とした顔をしている。だが、すぐにその緊急性に気付き、
「チー君! どこだ?」
「チー君は私に任せて!」
友奈が真っ先に名乗り出る。
ハルトは逃げ惑う人々と友奈を見比べて頷く。
「分かった! お願い! 可奈美ちゃん、行くよ!」
「うん!」
可奈美は携帯しているギターケースから千鳥を取り出す。
ハルトは互いに頷き合い、ともに火柱の方角へ急いだ。
去り際に、チー君を探して友奈が人混みの中に入っていくのを見送った。
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