最終章:無限の可能性
第262話「ミッドチルダの戦い」
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敵わない。
だが、今は世界そのものの“格”が昇華され、さらに司と祈梨の祈りによって“意志”による“性質”との相殺が可能になっている。
「今なら、神の速さすら凌駕できる……!」
そして、何よりも平行世界の同一人物の力が上乗せされている。
イリスの勢力に抵抗しているのは、なのは達のいる世界だけではない。
その周辺の平行世界、全てが抵抗している。
この世界は神界に対して他の世界の“盾”となっている。
そのため、他の世界が最大限の支援を行っているのだ。
結果、集まった力は神すらも凌駕する程になっていた。
「(……だとしても、二人の場合は強くなり過ぎてるような……)」
その上でなお、二人は強くなりすぎていると奏は思う。
しかし、その理由もミエラの知識によってすぐに思い当たった。
「(―――二人が、物語における重要人物だから、ね)」
“リリカルなのは”という物語において、なのはとフェイトは必要不可欠と言っても過言ではない存在だ。
主人公と、そのライバルまたは親友。
そんな二人が普通の因果を持っている訳がない。
物語のキーパーソンだからこそ、あらゆる平行世界において二人は“ただの一般人”にはならない。
「(どの平行世界でも、二人は大きな力を持つ。直接的にしろ、そうでないにしろ……ね。……そんな存在が一点に集約されれば……)」
強靭な因果を持つ存在だからこそ、集約された力は凄まじかった。
加え、なのはは不屈の心を持つ。
諦めが悪く、その“意志”は絶対に貫く。
今この戦いにおいて、その心意気は途轍もなく相性が良かった。
フェイトも、そんななのはにつられるように、強靭な“意志”を持っていた。
「……私も、負けてられないわね」
そんな二人に負けないように、奏も敵を翻弄する。
分身魔法と移動魔法を併用して翻弄し、確実に意識の隙を突く。
平行世界から独立した転生者故に、なのはとフェイトのように平行世界の自身から力を得る事は出来ず、地力は二人に大きく劣る。
それでも、“意志”だけで二人に負けないように戦いを繰り広げていた。
「はぁっ!!」
分身魔法による同時攻撃や連携攻撃は、奏以外に真似できないモノだ。
だからこそ、その唯一性を生かし、“天使”に攻撃を与えていく。
「ぐっ……!」
「そこよ!」
一人の分身がやられれば、その直後の隙を突く。
または、一人が攻撃を受け止め、その間に他の分身が攻撃する。
それぞれが同じ“自分”だからこそ、完全な連携が取れていた。
「ッ……!」
一方で、なのはも一人で複数の“天使”を相手取っていた。
本来、遠距離には弱い小太刀だが、今のなのはは違う。
平行世
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