蒼井晶であきらっきー
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に、彼女からのメッセージが流れていた。
『もうすぐ晶ちゃんの出番だよ! 下に来てほしいって!』
ピンクのパンダみたいなマスコットへ『わかった』と返信する。
「晶さんを下に連れて行ったほうがいいみたい」
「準備ができたのかな? じゃあ、私呼んでくるよ」
ココアが立ち上がる。だが、なぜかふらりと体が揺れる。
「おお、どうした?」
「足がしびれた……」
「なんで正座してたのさ……じゃあ、俺が言っておくよ」
デリカシーがないなと自覚しながら、ハルトは部屋を出る。
晶がいる、トイレの前で咳払いをして、声をかけようと……
「あ〜っ クソッたれがあああああああああ?」
いきなりの罵声に、ハルトは動きを止めた。
静けさが売りのラビットハウス。その裏側には、これまでにない大声が響いていた。
「何なんだよ! なんでこんなシケたところに来なきゃなんねえんだよ?」
チノやココアには絶対聞かせられない言葉が飛んできた。
「あの女も妹とか訳分かんねえこと言ってやがるし、看板娘は陰キャブスでキモいし、なんなんだよこの仕事?」
そこまで言われるなんて思わなかったハルトは、目が点になる。
「妙に筋肉質なやつとかムカつくし、何か変な奴馴れ馴れしいし!」
「俺馴れ馴れしいんだ……」
少し落ち込むハルトだが、その後の大音声で、思考が吹き飛ぶ。
「ふざっけんなよクソッたれが!」
ドン、とドアが叩かれる。それから、ようやく水が流れる音が聞こえてきた。
ここにいては気まずいと感じたハルトは、大急ぎで部屋に駆け戻る。ココアが待つ部屋に戻った瞬間、トイレがガチャと開く音がした。
「あれ? ハルトさん、どうしたの?」
知らぬが仏のココアが、持ってきたクッキーを頬張っていた。
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