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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第52話:通じ合う2人
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が好き。愛してる」
透の想いは確かに伝わった。彼が本当にクリスに求めているもの。そしてクリスへの愛。それはクリス自身も望み、ずっと傍にあったものだった。
同時にクリスは体が軽くなったような感覚を覚えた。再会してから今までずっと、クリスは透に対して後ろめたさを感じていた。透の代わりに歌う事が自分の使命とも感じてすらいた。それが間違いだと分かった。
この瞬間、クリスは本当の意味で透と向き合う事が出来たのだ。
「透…………ありがとう」
先程とは違う涙を流しながら、笑みを浮かべて透を抱きしめるクリス。透の方も、クリスと本当に分かり合えた事に歓喜に涙を滲ませていた。
心が通じ合った事に喜ぶ2人。その様子を、弦十郎とアルドは優しく見守っていた。
***
その後、落ち着いた2人を伴って弦十郎とアルドは館を出た。その際透とクリスはずっと手を繋いでいた。
「それで、これからどうするんだ?」
館を出た所で弦十郎は3人に問い掛けた。透とクリスの2人は勿論、何故かまだ居るアルドにもだ。
「正直、まだ大人は信用できない。でも…………」
クリスが不安そうに透を見ると、透は優しい笑みを浮かべながら頷いた。それがクリスの心に安心感を与え、重い一歩を踏み出させた。
「でも、透が信用するって言うなら、あたしも……信用してやるよ。透に感謝しろよな!」
「ははっ、それで十分さ。これからよろしくな」
こうしてクリスと透が仲間に加わった。長年捜し続けた少女を結果的に救う事が出来、弦十郎も安堵からか薄く笑みを浮かべている。
問題はアルドの方だ。彼女はここに何をしに来て、何故まだ居るのか?
「君の方はどうするんだ?」
「その事ですが、ウィズよりこれを預かっています」
そう言ってアルドが差し出したのは、一つのウィザードリング。以前颯人がウィズから一方的に渡され、そして用事が済んだら使い魔に回収されていったテレフォン・ウィザードリングだった。
差し出されたウィザードリングを見て、弦十郎は透を一度見て再びアルドに目を向ける。
「これは?」
「ウィズもあなた方との連携について考えていたようで、これで颯人を中継点にして今までより適度に情報交換などを交わしたいそうです」
どうやらウィズの方も二課に歩み寄る姿勢を見せてくれたらしい。ウィズが直接傍にいてくれないのは残念だが、少しはこちらを信用してくれたような気になり弦十郎は嬉しさを感じずにはいられなかった。
「分かった、颯人君に渡しておく。ウィズにはよろしく伝えておいてくれ」
「それでは、私はこれにて。失礼します」
指輪を渡すと恭しく頭を下げ、その場を立ち去っていくアルド。
そ
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