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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第52話:通じ合う2人
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これからどうするべきだろうか?
そんな事を2人が考え出した時、突如館の入り口が慌ただしくなる。
「「ッ!?」」
もしやこのタイミングで魔法使いが襲撃を掛けてきたのか? と身構える2人だったが、予想に反して館内に入ってきたのは魔法使いでも、ましてや米軍の増援なんかでもなかった。
筋骨隆々の男──弦十郎に率いられた、黒い服装の一団が館内に流れ込んできたのだ。
「これは──!?」
館内の惨状に、弦十郎も思わず言葉を失い透とクリスを見やる。
その視線にクリスは彼が自分達がこの惨状を作り上げたのではないかと疑ったと捉えて、慌ててそれを否定しようとした。
「ち、違う!? あたし達じゃねぇ!?」
「別に君らを疑っている訳じゃないさ。これをやったのは君や俺達の近くに居た彼女の仕業だ」
「え?」
予想外の弦十郎の言葉に、クリスは言葉を失い透は構えを解き変身も解除した。
透が臨戦態勢を解いたのを見て、クリスは彼と弦十郎を交互に見比べた。透が構えを解いたという事は、彼ら相手にはその必要が無いと判断したという事だ。彼の事を信じているクリスとしては、それに倣ってシンフォギアを解除したい。
しかし弦十郎の事を信用していないクリスは、そうする事に躊躇せずにはいられなかった。
逡巡するクリス。その彼女の肩に、透が優しく手を置いて頷いてみせる。
それだけでクリスは彼が何を言おうとしたのかを理解した。大丈夫だと、そう言いたいのだ。
透に諭され、クリスは渋々シンフォギアを解除した。信用していない弦十郎達に無防備な姿を晒すのは気が進まないが、透が信用すると言うのなら彼を信じるクリスとしてはそれに倣わずにはいられない。
シンフォギアを解除し、弦十郎の話を聞く姿勢を見せるクリス。しかし弦十郎への警戒は解いていないのか、透の陰に隠れる様に──或いは透がクリスの心情に配慮して自ら壁になったか──している。
そんなクリスの姿に弦十郎が軽く肩を竦めると、周囲の死体などを調べていた二課のスタッフが何かを見つけたのか彼の名を呼ぶ。
「司令!」
3人がその声に釣られてそちらを見やると、黒服のスタッフが1枚のメモ用紙の様な紙を持っているのが見える。
一体それが何なのか? それを弦十郎が確認しようとした時、突然周囲が爆発し始めた。トラップが仕掛けてあったらしい。爆発自体はともかく、それによって崩れる館の天井が彼らに降り注ぐ。
その時透が何より気にしたのは、弦十郎と共に入ってきた二課のスタッフ達だ。自分達は兎も角、このままでは彼らが瓦礫の下敷きになってしまう。
〈グラビティ、ナーウ〉
逡巡は一瞬。透は重力魔法を頭上に全力で掛け、降り注ごうとする瓦礫を浮かせに掛かった。流
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