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新オズのつぎはぎ娘
第十一幕その十一

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「僕を励ましてくれるから」
「あんたのその考え凄く好きよ」
 つぎはみ娘はルースさんの今の言葉にこう返しました。
「あたしはね」
「そう言ってくれるんだ」
「だから今あんたの歌を閃いたよ」
「そのタイトルは」
「文字通りベーブ=ルースの歌よ」
 それだというのです。
「聴いてくれるかしら」
「まだ会場に着いていないからね」
 アップルシードさんが言ってきました。
「だからね」
「会場に着いてからなのね」
「披露してくれるかな」
「わかったわ」
 つぎはぎ娘はアップルシードさんにすぐに答えました。
「それじゃあね」
「うん、じゃあね」
「そういうことでね」
「歌とダンスは覚えていて」
 ヘンリーさんはこう言いました。
「後でね」
「歌って踊ればいいわね」
「そうしたものだね」
「ええ、それじゃあね」
「皆で楽しむ場でね」
「ベーブ=ルースさんの歌を披露するわね」
「しかし広い宮殿ですね」
 ジョージはしみじみとなって言いました。
「ここは」
「そうね、エネラルドの都の宮殿程じゃないけれど」
 それでもとです、ドロシーはジョージに応えました。
「この宮殿も広いわね」
「そうですよね」
「オズの国で一番大きな宮殿は私達が住んでいる」
「エメラルドの都の宮殿ですね」
「ええ、そうだけれど」
 それでもというのです。
「この宮殿もね」
「かなりの大きさですね」
「そうね、会場のお部屋は」
「舞踏の間でね」
 エジソンさんが答えます。
「そこでね」
「皆で、ですね」
「お菓子を食べて甘い飲みものを飲んで」
 そしてというのです。
「歌も踊りもね」
「楽しむんですね」
「そうしようね」
「色々なお菓子があって」
 ジョージはそう思うだけで夢の様な気持ちになりました。
「食べられるなんて」
「嬉しいね」
「はい」
 エジソンさんに満面の笑顔で答えました。
「本当に」
「私もだよ」
「エジソンさんもですか」
「私も甘いものが好きだからね」
 だからだというのです。
「今からね」
「楽しみですね」
「本当にね」
「甘いものを食べると」
 そうすればというのです。
「頭にもいいしね」
「そうなんですか」
「甘いものは脳の栄養になるんだ」
「だから発明にもですか」
「いいんだ、だからね」
 それでというのです。
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