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最も恐ろしい責め
第一章
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 捕虜が連れて来られるとカリギュラは早速彼を壁につけて動けない様にした。それからだった。
 自ら鞭を以て打つ。それも何度も何度もだ。
 それが終わってから捕虜の頭を打った。鈍器で何度も打ち。
 頭を砕きその骨を剥ぎ取ってこう周囲に告げたのである。
「この者をこのままにしておけ」
「殺さないのですか」
「その状況で」
「そうだ。殺さぬ」
 それは決してだというのだ。
「何があろうともだ」
「もう既に死のうとしていますが」
「それでもですか」
「そうだ、殺さぬ」
 絶対にという言葉だった。
「そして決して手当てもするな」
「では食事は」
「それはどうされますか」
「取らせぬ」
 それもないというのだ。捕虜は死にそうになったまま苦悶の顔で壁に打ちつけられ動かない。全身傷だらけになり血塗れだ。しかも割れた頭から脳が見える。
 しかしそのままで殺すなという。カリギュラは酷薄な笑みで周りに告げる。
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