第八幕その八
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「それはどうしてなのかな」
「それは僕の能力なんだ」
「蛇のピットみたいなものでどんな複雑な道も最短距離がわかるんだ」
「もうお鼻の先に感覚が来てね」
「それでわかるんだ」
「それは凄いね」
ジャックはピーターの言葉に思わず唸りました。
「ドラゴンならではかな」
「ドラゴンは地下を行くことも多いね」
「お空だけでなく」
「基本地下に棲んでいる種類も多いし」
「暗いところでも普通に見えるしね」
ピーターはジャックにもお話します。
「だからだよ」
「こうした能力もあるんだ」
「それでなんだ」
「迷宮も楽に進めるんだ」
「じゃああれだね」
かかしもそのお話を聞いて言いました。
「迷宮に行くのに糸はいらないね」
「糸?」
「糸っていうと」
「うん、迷宮に入ってこれまで来た道を確かめてそしてその道と伝って帰る為に糸を入り口から伝わせていくんだ」
かかしは自分の知恵からお話します。
「そうしたやり方もあるんだ」
「ああ、そうしたら迷わないね」
「ちゃんと戻れるね」
「迷宮はまず迷わない」
「そのことだからだね」
「そうだよ、あと壁伝いに進んでいけば最後は絶対に出口に辿り着けるよ」
こうした方法もあるというのです。
「けれど糸を使うやり方もあるんだ」
「成程ね」
「いいやり方だね」
「それならね」
「僕の能力を使わなくても出口に着けるね」
「それに君なら神話のミノタウロスに勝てるね」
樵はピーターにこう言いました。
「それが出来るね」
「ああ、僕はだね」
「ドラゴンだからだね」
「ドラゴンは強いからね」
だからだというのです。
「ミノタウロスにも勝てるね」
「僕は戦わないけれど」
「そういうことは興味がないけれど」
「確かにね」
「あれ位なら負ける気はしないね」
「ドラゴンはとても強いからね」
トトもこう言います。
「ああしたのにも負けないね」
「力が強くてライオンの歯があっても」
「僕達ドラゴンも力は強くて鋭い歯があるし」
「尻尾もあるしね」
「それにこの鱗はそいおいそれとは突き破れないよ」
「その鱗堅そうだね」
トトはピーターのその黒い鱗を見ました、見れば本当に堅そうです。
「それもかなり」
「鋼鉄より硬いよ」
「ドラゴンの鱗はそうだよ」
「もうこれ自体が鎧だよ」
「装甲って言ってもいいよ」
「装甲っていうと戦車みたいだね」
臆病ライオンはピーターの今の言葉を聞いて言いました。
「もう」
「実際にそこまで堅いからね」
「ミノタウロスでもどうにもならないと思うよ」
「だから神話のミノタウロスにもね」
「ドラゴンは勝てるよ」
「神話のミノタウロスはテーセウスって人にやっつけられたけれど」
臆病ライオンはドロシーに
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