第八幕その三
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「そんな世の中かな」
「強い人が絶対で」
「その人達が好き放題するんだね」
「そんな世の中最悪だよ」
「強い人が悪い人だったらどうするの?」
「その場合は」
「東の魔女や西の魔女も好き勝手やってたし」
トトはこの人達のこともお話に出しました。
「ああした人達もどうにも出来なくなるよ」
「じゃあ大変だよ」
「もう僕達安心出来ないよ」
「オズの国にいても」
「かつてのノーム王やああした魔女達が好き勝手したら」
「本当にどうなるか」
「ミノタウロスがお肉を食べても」
ライオンの歯を持っていてとです、ドロシーも言います。
「人を襲って食べたら絶対に駄目よ」
「外の世界でも法律あるよね」
「そうだよね」
「ええ、あるわ」
ドロシーはピーターに答えました。
「ちゃんとね」
「そうだよね」
「外の世界にもあるよね」
「それで皆守ってるよね」
「ジョージ達の言うことを聞いてるとそうだし」
「外の世界にもかつてのノーム王みたいな人がいて守らない人もいるけれど」
それでもとです、ドロシーは自分に二つの頭を向けているピーターに対して真剣な顔でお話しました。
「それでも大抵な人はね」
「守っていて」
「ちゃんとしているんだね」
「そう、神話の世界でもね」
「けれどミノタウロスは法律を守らないで」
「人を襲って食べていたんだ」
「ライオンの歯があってお肉を食べるから」
ドロシーもこのことがわかりました。
「我慢出来なくてか最初から法律を守る気がなくて」
「元々悪い人だったんだね、外の世界のミノタウロスは」
「オズの国のミノタウロスと違って」
「そうなんだね」
「法律を守る位の我慢はしないとね」
「そう、法律は守るものよ」
ドロシーもこう言います。
「私だって誰かを襲って食べるなんてしないわよ」
「オズの国の法律でそうあるしね」
「それにドロシー王女はそんな人じゃないね」
「幾らお腹が空いていても誰かを襲って食べるとか」
「そんなことはしないね」
「絶対にしないわ」
ドロシーははっきりと答えました。
「本当にね」
「ドロシーがそんなことをしたことは一度もないよ」
トトもはっきりと言います。
「僕いつもドロシーと一緒にいるけれど」
「そんな場面は観たことないでしょ」
「全くね」
それこそというのです。
「ないよ」
「そうでしょ」
「冒険で一緒じゃない時はたまにあったけれどね」
「それでも私と一番長い間一緒にいるから、トトは」
「ドロシーのことはおじさん、おばさんと同じだけよく知っているつもりだけれど」
それでもというのです。
「本当にね」
「そんなところは見たことがないわね」
「一度もね」
「実っている果物やお菓子を食べたことはあるわ
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