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Fate/WizarDragonknight
私、小っちゃくなっちゃった!
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た。
 覗き込んだ可奈美は、

「それが新しい指輪? そういえば昨日、新しい指輪を作ったって言ってたよね?」
「あ、うん。今日三時ぐらいまでで、三つできた」

 ハルトは三つの指輪を見せる。

「結構大変だったよ」
「そういえば、指輪ってどうやって作るの? その辺で売っているわけでもないでしょ?」
「ああ。魔法石っていう石から作るんだ」
「魔法石?」
「滅多に見つからない石。魔力が溢れた場所にあるんだ。例の事件の後、中学校の近くで見つけた」
「へえ……」

 可奈美が指輪のうち一つを取る。

「これって何の魔法なの?」
「それはコピー」

 ハルトは、その指輪を自身の右手に通し、ベルトに読み込ませる。

『コピー プリーズ』

 すると、ハルトのすぐ隣に魔法陣が出現する。それが通過し、もう一人のハルトを作り出した。

「うわ! ハルトさんが増えた!」
「むにゃむにゃ……ハルトさんが三匹」
「「俺は羊か」」

 寝言を言ったココアに、二人のハルトが同時につっこむ。

「「……まあ、こんな風に、完全にトレースした分身を作れるんだ。動きとかも一緒だから、人手不足の解消には役に立たないけどね」」

 ハルトの声が二重になる。可奈美は目を横一文字に結びながら、

「まあそもそも、このお店が人手不足になること少ないけどね」
「止めてあげてよお!」

 分身を消滅させながら、ハルトは叫んだ。

「……まあ、そんな感じで。こっちのスリープは、今やって見せた通り、使った人が寝ちゃう魔法」
「ああ、それで昨日ハルトさん部屋のど真ん中で寝てたの?」
「うぐ……まさか遅刻しそうになるとは……」

 ハルトは頭を押さえる。その間に、いつの間にか可奈美が最後の一つを自分の指輪に通していた。

「あれ?」
「最後の一つはどんなのかな?」

 ハルトが止める間もなく、可奈美はハルトのベルトに指輪を通す。
 可奈美がつけた指輪の効力は、

『スモール プリーズ』

縮小の魔法。三つの魔法陣が、可奈美の体縮めていく。
果たして可奈美は、身長わずか三十センチの動く人形となってしまった。

「なにこれ? すごい!」

 可奈美は小さな体でピョンピョンと跳ねる。

「ハルトさん! これ何の魔法?」
「小さくなる魔法。だから説明も聞かずに使うからそんなことになるんだよ」
「すごいよこれ! いつも見てるラビットハウスが違う世界に見える!」
「聞いちゃいないし。……ほら」

 ハルトは小さい可奈美に手を差し伸べる。

「……ん?」
「いや、肩に乗るかなって」
「ああ、そういうこと。オッケー」

 承諾した可奈美は、あっさりと掌に乗る。そのまま体を伝い、肩……を通
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