第七幕その八
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「他のドラゴンより食べる量は二倍かな」
「いや、お口は二つだけれど」
「胃は一つだから」
ピーターは腹ペコタイガーに二つの頭で答えました。
「だからね」
「他のドラゴンと食べる量は同じだよ」
「頭が二つあってもね」
「そこは変わらないんだ」
「そうなんだ、お口が二つあるから」
それでとです、腹ペコタイガーはピーターに言いました。
「食べる量も二倍と思ったよ」
「それが違うんだよね」
「これがね」
「本当に胃は一つだから」
「それだと食べる量は同じだよ」
「そうだね、しかしね」
ここで言ったのはかかしでした。
「オズの国にはドラゴンもいるけれど」
「それでもだね」
「二つ頭のドラゴンはだね」
「結構珍しいね」
こう言うのでした。
「ヒドラならともかく」
「僕はブラックドラゴンだよ」
「この鱗の色を見ればわかるよね」
「うん、君はブラックドラゴンだよ」
かかしもその通りだと答えます。
「紛れもなくね」
「沼地に住んでいるしね」
「吐く息も強酸だしね」
「間違いないよ」
「オズの国のドラゴンは種類も多くてね」
樵も言ってきます。
「色の名前が付いたドラゴンの種類もあるね」
「レッド、ブルー、イエロー、グリーン、パープル、グレー、ホワイトってね」
「あとブロンズ、ブロス、カッパー、シルバー、ゴールド、プラチナってね」
「そして僕みたいなブラックドラゴン」
「それぞれいるね」
「そうだね、本当に色々で」
樵はさらに言います。
「そこにヒドラや他の種類のドラゴン、東洋の龍もいるね」
「最近はね」
「龍もいるね」
ピーターもその通りと頷きます。
「赤龍、黄龍、白龍、黒龍」
「金龍、銀龍ってね」
「他には八岐大蛇もいるよね」
「こっちは日本だったかな」
「それに海にはヨルムンガルドやリバイアサンがいて」
樵は何処か上機嫌になっていて言いました。
「オズの国のドラゴンの主というと」
「青龍様だよ」
「マンチキンの国におられるね」
「もうあの方はね」
「僕達ドラゴンの棟梁様だよ」
「そうだね、彼はね」
まさにと言う樵でした。
「オズの国のドラゴンの棟梁だね」
「その通りだよ」
「あんな立派な方はおられないよ」
「そういえば昔のオズの国には青龍さんいなかったね」
ジャックはここでこのことを思い出しました。
「そういえば」
「うん、昔はね」
「オズの国にはあの方はおられなかったよ」
ピーターもその通りだと答えます。
「けれどオズの国もいつも変わるから」
「外の世界のアメリカの影響を受けるから」
「それでだよ」
「あの方がオズの国に来られたんだよ」
「アメリカに中国系の人と中国の文化も入って」
ジャックは考える声で
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