暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga13戦導の武神〜King of armed force〜
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――闇よ誘え汝の宵手(コード・カムエル)――

とにかく、シャル達が一方的な防戦に追い込まれている戦況を一度リセットする必要がある。そのために発動したのは、対象の影を利用して作る平たい影の手カムエル。利用する影はもちろんあの男のもの。自分の足元にある影から伸びる触手に拘束されたあの男は、「むお!? この魔術は・・・!」と声を上げ、魔力反応を探知して空に居る俺を見た。

「前世の記憶が表面に現れているのなら、貴様と俺の相性の悪さは理解できるだろう! レオン・レイ・ヴァナヘイム!」

あの男、レオン目掛けて急降下しつつ起動した“エヴェストルム”を神器化させ、腹で叩きのめそうと振りかぶる。レオン(仮)は「ああ、解っているとも! ただし!」と全身から赤褐色の魔力を放出してカムエルを消し飛ばした。

――エヘクトル――

魔力波に煽られて体勢が崩されたところで、右腕全体に魔力付加した状態での正拳突きを繰り出してきたレオン(仮)。“エヴェストルム”と奴の拳が激突して、「くぁ・・・!」突進からの一撃であったにもかかわらず俺が弾き飛ばされてしまった。

――ピオネロ――

――コード・ケムエル――

空中で体勢を立て直すより早く奴の突進が俺を襲うが、アイリが『させない!』といくつもの円いシールドを複数並べた防性術式を展開。レオン(仮)の肩が激突。アイリのシールドは一瞬で粉砕されて、盾として構えた“エヴェストルム”とも激突。そして砕かれた。

「ぅぐ!」

『マイスター!!』

一切の防御を無視して突き進んできたレオン(仮)の突進。ギリギリで全身を魔力で覆うパンツァーガイストを発動できたから直撃は免れたがトラックに撥ねられたかのように弾き飛ばされ、さらに地面をゴロゴロと転がる。そんな俺を「ちょっ、大丈夫!?」とルミナが抱き止めてくれたことでようやく止まった。

「あ、ああ、なんとか。あぁくそ。たった一撃で全身が軋む」

「アイツのこと知ってる風だったけど、アイツのこと教えて」

ミヤビとセラティナも戦闘に参加し始めたが、レオン(仮)はミヤビの一撃を受けてもよろけもせず、セラティナの結界を膂力のみで粉砕している。シャルの“トロイメライ”も素手で殴り返し、セレスの凍結すらも通用せず、クラリスの召喚獣・黒馬アレクサンドロスを片手で投げ飛ばす。フォード(仮)と違って本当にオリジナルと戦っているような感じだ。

「レオン・レイ・ヴァナヘイム。自己バフで完結する戦闘スタイルの武闘家だ」

『あの筋肉、まるでドラゴ〇ボールの変身後のブ〇リーだよね』

「ぶふっ。コホン。中遠距離の攻撃手段を一切持たず、己の肉体のみで戦う魔術師だ。高位の神器クラスの硬度と神秘レベルにまで鍛えられた鋼の肉体、バフによる自己強化。今は持って
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