暁 〜小説投稿サイト〜
FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
蛇姫たちのハロウィン
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いい!!俺が悪かった!!」
「えぇ!?まだいたずらは終わってないですよ!!」

どんな口撃をされたのかはわかりませんが、いつもの凛々しい彼の姿はそこにはありません。まるで見たこともないような強い相手を目の前にしているような、恐怖とも絶望とも言えないような表情に私たちは困惑するしかありません。

「なんて言ったの?サクラ」

彼女がどんなことを囁いていたのか気になったシェリアが聞きに行きます。すると、サクラは子供がするとは思えないような悪い顔をしていました。

「ジュビアさんはリオンを何とも思ってません。ジュビアさんはリオンさんを見向きもしてません。リオンさんはジュビアさんに嫌わーーー」
「もうやめてくれ!!」

嬉々としてシェリアの問いに答えるサクラでしたが、みんなに聞こえるように答えたため、再びダメージを受けたリオンさんは崩れ落ちていました。その姿に私たちは苦笑い・・・ただ、サクラのはイタズラというより精神攻撃のような気が・・・

「トビーさんへのいたずらはその首の靴下引きちぎります!!」
「オオーン!!こんなところにあったのか!!」
「ユウカさんは眉毛全剃りします!!」
「俺のアイデンティティ!!」

イタズラというよりも嫌がらせに近いサクラのトリックに皆さん大急ぎでお菓子を渡していきます。肝心のサクラはというと、手元いっぱいになっていくお菓子を見てすごく嬉しそうな笑顔を浮かべています。

「シェリアさん!!ウェンディさん!!お菓子いっぱいもらいましたよ!!」
「うんうん、よかったね、サクラ」
「これでいっぱい食べれるね!!」

彼女の矛先が私たちに向かないように穏やかに、そして慎重に彼女を撫で回します。その顔が子供っぽいというか、どこか犬っぽいというかで、少し癒されてきました。

「あれ?師匠とレオンさんはどこに行ったんですか?」

すると、彼女は辺りを見回しながら姿の見えないシリルとレオンを探しています。

「あの二人ならラウルも連れてどこかに行ったわよ」
「朝イチだったからどこに行くのか聞きそびれたんだ〜」

二人は私たちが仮装を始めるよりも早く家を飛び出していきました。それも、私たちの目から見ても愛らしい仮装をして。

「えぇ!?せっかく師匠からお菓子恵んでもらおうと思ったのに!!」
「サクラ、一応シリルもまだ子供だからね」

シリルはあげる側というよりも年齢的にはまだもらう側。ただ、サクラからすればそれはどうでもいいことのようで、彼女はもらえる予定だったお菓子が減ってしまったことに憤慨していました。

「これはシリル先輩にもイタズラしなきゃダメですね!!」
「あはは、それは楽しそうだね」

何やら不穏な空気を醸し出しているサクラと、楽しそうにしているシェリア
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