NO.011 外伝・ヴェルドラの観察日記1
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るのを不思議がってリムルは小娘の世界について聞いていくとなんとまたしても面白いことが判明しおった。
なんと、リムルとは違う世界の出身らしく、世界総人口の8割が我らのスキルとは別物である『個性』と呼ばれるものを宿していてヒーローとヴィランに分かれて活動しているという不思議な世界であった。
その中でこの小娘……いや、もうイズクでよいか。
イズクの生い立ちを聞いていくうちに我も少し感傷に耽る気持ちになっていた。
無個性として生まれてしまい、社会から孤立しがちだったというが、フォウという猫と出会う事によってイズクの運命は一気に変化し、オールマイトという大物との出会いで個性を開花させてヒーロー社会に羽ばたいていく。
そしてフォウという猫の業をともに背負い、生涯を捧げて人助けを続けて天寿を全うしたと思ったら……この世界にもともと持っていた個性に、友人達からもらった個性も世界の言葉で統廃合されて、数々の強力なスキルとなっていまのイズクが出来上がっているという……。
それを聞いた我の感想は、一言でいうとすごいというしかなかった。
そして実感した。
イズクが放つ聖なる気配の正体を……。
これは生前の功績がその身に宿っているという事なのだな。
我、納得。
さらにはその中でも強力なスキルなのがスキルを新たに増やすことができる『妖術』に、イズクが成す事すべてに適応される無限に成長できるスキル『無限成長』。
え、なにそれ羨ましい……。
下手すると無限に魔素量も増やせるとかいうものではないか!
なんてえげつないスキルを持っておるのだ!
さっきに魔素が増えたのはこれが原因だったのか。
さらにはこの我をしても未知数であるスキル『仙術』。
我の予測では『治癒者〈イヤスモノ〉』として変化したフォウが教えてくれた使用方法以外にもとてつもない力を秘めているに違いない。
まだ名無しでこの状態なのだぞ?
もし、名前を得てしまったらどんな事が起きる事か……。
と、思っていたら突然の虚脱感!
リムル、もしや貴様!?
思った通りリムルはゴブリン達に名付けをしておる。
名付けというのはとても大変な行為なのだぞ!?
しかも我からも勝手に魔素をぶんどっておる。
それでなんとかそれを阻止しようと思って努力していたが、リムルの動きは止まらない。
それでおそらく牙狼族の息子に名付けをしようとしている時であった。
イズクがある提案をしてきた。
その内容とはイズクの魔素をリムルに渡すというもの。
え? それって名付け以上に自殺行為なのではないか?
いや、そうだ。『無限成長』でさらに倍になるのであった!
そこも計算しての発言か!
リムルもそれでお構いなく魔素を受け取っているし。
リムルの魔素も全快したし、魔素の上限も上がったので良かったことであろう。
し
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